デジタル大辞泉 「直道」の意味・読み・例文・類語 ひた‐みち【▽直道/▽直▽路】 [名・形動ナリ]1 まっすぐな道。また、そのようにまっすぐであるさま。「山河の峰谷おたにに相続ければ、―の義こころを取りて」〈常陸風土記〉「ただ―の煙とや見し」〈和泉式部集・下〉2 いちずであるさま。ひとすじ。ひたすら。「―なる行ひ」〈宇津保・俊蔭〉 じき‐どう〔ヂキダウ〕【直道】 仏語。1 仏道の悟りに到達するのに最も近い道。直路じきろ。2 他の力に頼らないで、直接に仏道を知ることのできる者。人間のこと。 ちょく‐どう〔‐ダウ〕【直道】 1 まっすぐに通じる道路。2 人としてふみ行うべき正しい道。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「直道」の意味・読み・例文・類語 じき‐どうヂキダウ【直道】 〘 名詞 〙 仏語。① 仏道の悟りに達するのに最も近い道。仏道、涅槃(ねはん)への直接の道。直路。[初出の実例]「般若経は、此、菩提の直道(ぢきだう)、往生の要湏也」(出典:今昔物語集(1120頃か)七)「衆生正覚の直道(ジキダウ)即身成仏の要路也」(出典:源平盛衰記(14C前)三九)② 他の力を借りないで、直接に仏の道を知ることのできるもの。すなわち、人間。[初出の実例]「御法の功力に、草木国土も、成仏なれば、況んや生ある、直道の弔ひ、かれこれいづれも、頼もしや」(出典:大観本謡曲・巴(室町末)) ちょく‐どう‥ダウ【直道】 〘 名詞 〙① まっすぐな道路。ただじ。直路(ちょくろ)。[初出の実例]「草中に樹をうえ井井として秩序甚だ均し、中に砥の如き直道を開く」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)[その他の文献]〔北史‐張衡伝〕② 人間として行なうべき正しい道。正道。[初出の実例]「殊恨王風之不レ競。直道之已湮」(出典:本朝文粋(1060頃)一・菟裘賦〈兼明親王〉)[その他の文献]〔論語‐衛霊公〕③ 自分の信念を曲げないで貫き通すこと。〔論語‐微子〕 すぐ‐みち【直道】 〘 名詞 〙 まっすぐな道。まがらない道。間違いのない筋道。また、近道。直路(すぐじ)。[初出の実例]「山を超る直道(スグみち)の有けるより引返して」(出典:太平記(14C後)三八) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例