真賀温泉(読み)まがおんせん

日本歴史地名大系 「真賀温泉」の解説

真賀温泉
まがおんせん

[現在地名]湯原町仲間

仲間なかまの字真賀にある。温泉はひつせんの南西麓の懸崖上に湧出し、温度は摂氏四〇度。泉質は無色透明、アルカリ性単純温泉で気管支炎・胃腸病等に効能があり、薬用として飲用もされる。古来、真賀の金湧かなゆとよばれた。開発は不詳であるが、温泉縁起(湯原町史)・三船氏家譜(同書)などによれば、出雲の守護佐々木清高の部下、岩佐秀貞・三船資成は、元弘の乱で伯耆船上せんじよう(現鳥取県東伯郡赤碕町)の戦いに敗れ、当温泉で矢疵を治した。のち当地に居所を定め、温泉開発に力を入れたという。「作陽誌」は当温泉を紹介して「湯潭の長さ三間、横一間、湯岩縫より滌出して熱からず冷たからず、色清くして臭からず、茅室これを庇い、一切の悪瘡・頑瘡、湿毒・潰爛する者を治し、頗る奇功あり、然れども地形窮隘、居家甚だ少なし、病める者来集するを得ず」(原漢文)と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「真賀温泉」の意味・わかりやすい解説

真賀温泉
まがおんせん

岡山県北部,真庭市中北部の湯原にある温泉。旭川上流に臨む古くからの湯治場。泉質は単純泉泉温は 40℃。国民保養温泉地指定一帯湯原奥津県立自然公園に属する。

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