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砂川事件 すながわじけん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

砂川事件
すながわじけん

1957年にアメリカ軍の立川基地拡張に対する反対運動の過程で起きた事件をいう。 57年7月8日,当時の東京都北多摩郡砂川町において,基地を拡張するための測量に反対するデモ隊の一部が立入禁止の境界柵を破壊して基地内に侵入し,7名が「日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第3条に基づく行政協定に伴う刑事特別法」違反として起訴された。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

砂川事件

1957年、東京都砂川町(現・立川市)にあった米軍基地の拡張に反対する7人が基地に入り、旧日米安保条約に基づく刑事特別法違反に問われた事件。米軍駐留の合憲性が争点となり、59年の最高裁判決は「わが国が必要な自衛の措置をとりうることは当然」と指摘した。自民党高村正彦副総裁は判決について「必要最小限集団的自衛権を排除していない」とし、行使容認の根拠になると主張していた。

(2016-09-06 朝日新聞 朝刊 高知全県・1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

すながわ‐じけん〔すながは‐〕【砂川事件】

昭和30~32年(1955~1957)、東京都下砂川町で起こった、米軍立川基地拡張に反対する闘争。政府は警官隊を動員して測量を強行したが、住民・労働者・学生も大量動員で対抗、流血事件も発生。裁判では、初めて日米安全保障条約の憲法適合性が争点になった。

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百科事典マイペディアの解説

砂川事件【すながわじけん】

東京都砂川町(1963年立川市に編入)にある米軍基地の拡張に反対し,1955年―1957年現地の基地拡張反対同盟を中心に展開された闘争をめぐる事件。特に1957年7月強制収用のための測量の際に,基地内に入ったデモ隊のうち7名が刑事特別法違反として起訴された事件は,憲法と日米安全保障条約の関係が法廷で正面から問われる契機となった。
→関連項目亀井文夫清水幾太郎立川[市]

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世界大百科事典 第2版の解説

すながわじけん【砂川事件】

日米安保条約および米駐留軍の合憲性が争われた事件。1957年7月8日,東京調達局は,米駐留軍が使用する東京都下砂川町の基地拡張のために測量を強行したが,これを阻止しようとする基地拡張反対派のデモ隊の一部が米軍基地内に立ち入り,刑事特別法条違反で起訴された。この訴訟で,被告人らは,安保条約およびそれに基づく米国軍隊の駐留が憲法前文および9条に違反すると主張したので,一大憲法訴訟となった。第一審の東京地方裁判所は,59年3月30日,安保条約は違憲で,被告人らを無罪とするという判決を下した(いわゆる伊達判決)。

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大辞林 第三版の解説

すながわじけん【砂川事件】

1955年(昭和30)から57年にかけて、アメリカ軍立川基地の拡張をめぐって、地元砂川町の住民および支援の労働組合員・学生らと、警官隊との衝突で起きた数回におよぶ流血事件。裁判において日米安全保障条約の違憲性が争われた。

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知恵蔵miniの解説

砂川事件

1957年に東京都北多摩郡(現・立川市)砂川町にあった米軍立川基地の拡張計画に反対するデモ隊が基地内に立ち入り、7人が起訴された事件。59年の第一審は、米軍駐留は憲法9条に違反するとして無罪を言い渡したが、同年の最高裁判所判決はこれを破棄。審理を差し戻された東京地方裁判所が逆転有罪判決を言い渡し、61年に被告の罰金刑が確定した。元被告や遺族は、当時の最高裁判所長官が米国側に裁判の見通しを示唆したとする文書が見つかったことを根拠に、2014年に再審を請求したが、16年、東京地方裁判所が再審請求の棄却を決定した。

(2016-3-10)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

砂川事件
すながわじけん

1955~57年(昭和30~32)東京都北多摩郡砂川町(現立川市)における米軍立川飛行場拡張反対闘争をめぐる事件。基地闘争の天王山といわれた。防衛分担金削減を条件に米空軍基地拡張要求をのんだ鳩山(はとやま)一郎内閣は、55年5月地元に接収の意向を伝えるが、砂川町ではただちに基地拡張反対同盟を結成、町をあげての闘争体制を整え、運動は三多摩地区労協と原水禁運動との提携に発展していく。9月の強制測量は反対派、警官あわせて5000人が衝突、負傷者100人を出す闘争最初の山となり、条件闘争派の顕在化という厳しい状況のなかで、反対同盟は「土地に杭(くい)は打たれても心に杭は打たれない」と徹底抗戦を声明した。ついで11月には社会党・総評の支援動員中止のすきをついて測量が強行され(2名起訴、第一次砂川事件)、反対派の苦難の時期が続いた。
 孤立した反対派は以後世論喚起に努め、それは基地問題文化人懇談会結成、全学連の支援方針決定、総評の支援強化・共産党との共闘方針採択を経て、1956年9月、共産党、日本平和委員会、全学連を正式構成員に加えた21団体の砂川支援団体連絡会議として結実する。こうして10月の強制測量は武装警官2000人余、反対派6000人余が衝突する闘争の峠となり、政府は測量中止を発表した。
 その後、1957年7月土地返還請求訴訟を起こしていた基地内民有地の強制測量に反対して第二次砂川事件があり、7名が起訴された。この訴訟で59年3月30日東京地方裁判所は米軍駐留は憲法第9条違反であるとして無罪判決を下した。いわゆる伊達(だて)判決である。時まさに日米安全保障条約改定作業中であり、検察側は最高裁判所に跳躍上告、同年12月16日、最高裁判所は、外国軍隊は憲法第9条にいう戦力にあたらないから米軍の駐留は憲法に違反しないとし、また、米軍駐留を定めた安保条約は高度の政治性を有し、司法裁判所の審査にはなじまないとして、事実上の安保合憲・統治行為論により原判決を破棄、東京地裁に差し戻した(63年12月有罪確定)。1か月後安保条約は調印されたが、同裁判は日米安全保障条約の憲法適合性を争点とする最初の裁判として重大な意義をもった。[荒川章二]
『伊藤牧夫他著『砂川』(1959・現代社) ▽宮岡政雄著『砂川闘争の記録』(1970・三一書房) ▽田中二郎他編『戦後政治裁判史録 第三巻』(1980・第一法規出版)』

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世界大百科事典内の砂川事件の言及

【刑事特別法】より

…刑事手続に関しては,施設または区域内での逮捕等(10条),差押え・捜索等(13条),合衆国軍隊との間の被疑者の引渡し(11条),受領(12条)などのほか,共助に関する規定が定められている。なお,1957年に起こった砂川事件では本法の違反が問題となり,その根拠となっている安保条約や米軍の駐留がそもそも憲法違反ではないかが争われた。【山口 厚】。…

【統治行為】より

…たとえば,安保条約が憲法9条に違反するか,自衛隊が憲法9条に違反するかという問題がそれである。判決のなかには,いわゆる砂川事件に対する1959年の最高裁判所判決に代表されるように,〈一見極めて明白に違憲無効であると認められない限り〉それらの問題が高度の政治性をもつため司法審査の範囲外にあるとの判断を示す場合がある。このような判決のしかたは,統治行為論と似ているが,〈一見極めて明白に違憲〉であるといえるか否かの裁判所の判断が示されるため,統治行為論の典型例とはいえないようである。…

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