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硝安爆薬 しょうあんばくやくammonium nitrate explosive

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

硝安爆薬
しょうあんばくやく
ammonium nitrate explosive

硝酸アンモニウムを基剤とする産業用爆薬の総称。 1860年代に発明され,産業用に最も広く使用されている爆薬である。多くの種類があるが,ニトログリセリンゼラチン,硝酸アンモニウム (硝安) ,硝酸ナトリウム,塩化ナトリウム,トリニトロトルエン (TNT) ,塩化アンモニウム,可燃物などの混合物である。ニトログリセリンゼラチンを6%以下含む。6~12%含むものは硝安ダイナマイトとなる。硝安油剤爆薬 (ANFO) ,アンモン爆薬もこのなかに入り,前者は軽油をしみこませた小粒状爆薬で感度はきわめて鈍く,後者は鉱山坑内用品検定規則の種類別検定に合格した検定爆薬以外で硝安を基剤とする爆薬をいう。軍用の炸薬には,TNTを加えたアンモナール硝安と TNTの混合物であるアマトールが使われる。

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百科事典マイペディアの解説

硝安爆薬【しょうあんばくやく】

広義には硝酸アンモニウム(硝安)を基剤とし,これに可燃物を混ぜた爆薬の総称であるが,日本ではこのうち政府の行う坑道試験等の検定試験に合格した炭鉱爆薬をいう。炭鉱用の硝安爆薬は硝安の爆発温度の低いことを利用したもので,さらにガス爆発を起こしにくくする減熱消炎剤として塩化ナトリウムを加え安全性を高めてある。
→関連項目火薬爆破薬

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうあんばくやく【硝安爆薬 ammonium nitrate explosive】

広義には硝酸アンモニウム(硝安)を主とする爆薬であるが,一般には硝安を主とした炭鉱用検定爆薬をいう。火薬類取締法ダイナマイトとの区別を考慮して次のように定義される。〈硝酸アンモニウムを基剤とし,6%以下のニトロゲルを含有する粉状のもの,もしくはニトロゲルを含有せず,かつ10%以下の過塩素酸塩またはニトロ化合物を含む粉状のものであって,それぞれ減熱消炎剤を含む検定爆薬〉。 炭鉱の坑内には可燃性の坑内ガス(メタンガス)や炭塵(たんじん)が存在する。

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大辞林 第三版の解説

しょうあんばくやく【硝安爆薬】

硝酸アンモニウムを主剤にした炭鉱用の爆薬。メタンガスや炭塵への着火性が少ない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

硝安爆薬
しょうあんばくやく
ammonium nitrate explosive

広義には硝酸アンモニウム(硝安)を主とする爆薬(ただし、ニトロゲル含有量が6%を超えるものおよびニトロ化合物または過塩素酸塩の含有量が10%を超えるものを除く)であるが、狭義には硝安を基剤とした炭鉱用検定爆薬(一般に安全爆薬という)が硝安爆薬とよばれている。火薬類取締法のダイナマイトとの区別を考慮して硝安爆薬は次のように定義される。すなわち、硝酸アンモニウムを基剤とし、6%以下のニトロゲルを含有する粉状のもの、もしくは、ニトロゲルを含有せず、10%以下の過塩素酸塩またはニトロ化合物を含む粉状の爆薬であるアンモン爆薬に減熱消炎剤を配合したもので、検定試験に合格した炭鉱用の検定爆薬である。
 ニトロ化合物は爆発性を向上させるために鋭感剤兼可燃物として加えられている。硝安爆薬は硝安を主成分としているために吸湿性があり、これが問題点とされている。この欠点は、硝安の改質や、できあがった薬包をパラフィン浸(づ)けするなどの方法で部分的に補っている。[吉田忠雄・伊達新吾]
『経済産業省資源エネルギー庁原子力安全・保安院保安課監修、日本火薬工業会資料編集部編『火薬類取締法令の解説』平成15年改訂版(2004・日本火薬工業会)』

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世界大百科事典内の硝安爆薬の言及

【硝酸アンモニウム】より

…爆発点約1300℃。 2NH4NO3―→2N2+O2+4H2Oこの性質は硝安爆薬として利用されるが,空気中に常温で保存するときはわりあい安定である。実験室では,硝酸をアンモニア水で中和し,液を蒸発濃縮して結晶を析出させてつくる。…

※「硝安爆薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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