磁気回転効果(読み)ジキカイテンコウカ(英語表記)gyromagnetic effect

デジタル大辞泉 「磁気回転効果」の意味・読み・例文・類語

じき‐かいてんこうか〔‐クワイテンカウクワ〕【磁気回転効果】

強磁性体磁化すると回転を生じる現象。または、強磁性体を高速回転させると、回転軸方向に磁化する現象。前者アインシュタインドハース効果後者バーネット効果とよばれる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「磁気回転効果」の意味・わかりやすい解説

磁気回転効果
じきかいてんこうか
gyromagnetic effect

強磁性体を磁化すると回転を生じる現象,または逆に強磁性体を回転することによって磁化する現象をいう。この現象は回転運動をしている磁性体の角運動量が回転軸方向の磁場から磁性体に加えられるトルクにより変化することに起因する。この効果バーネット効果として初めて見出された。より精度のよい実験は,自由につるした試料に磁化変化を与え,これによって起る回転を観察する。これをアインシュタイン=ド・ハース効果という。

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法則の辞典 「磁気回転効果」の解説

磁気回転効果【magnetogyric effect, gyromagnetic effect】

強磁性体を磁化すると回転を生じ,また逆に強磁性体を回転させることによって磁化を起こす現象をいう.同じように電子核スピンをもつ原子核を磁場の中におくと,このモーメントも磁場の方向と一定角度をもったコマと同じような運動を起こすが,これも磁気回転効果と呼ばれる.ESRNMR原理である.

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世界大百科事典(旧版)内の磁気回転効果の言及

【アインシュタイン=ド・ハース効果】より

…これを他のトルクとつり合わせるか,あるいは⊿Mを周期的に変えて共鳴を測定するなどの方法によってγの測定ができる。 アインシュタイン=ド・ハース効果のように磁性体の磁化と回転運動とが関係する現象は,磁気回転効果と呼ばれるが,これにはアインシュタイン=ド・ハース効果と逆に,磁性体に回転を与えたときに磁化が生ずる現象があり,これをバーネット効果Barnet effectと呼ぶ。【対馬 立郎】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」