軍隊の礼式の一つ。賓客の到着や離去に際し,あるいは外国の港に入港する軍艦とそれを迎える側によって,敬意を表するために打たれる空砲。大砲が未発達のころは次弾の装てんに時間がかかったため,大砲を空にし相手に対する敵意のないことを示すために,軍艦や砲台が行ったのが起源といわれる。日本ではM.C.ペリーが1853年(嘉永6)に浦賀沖で打ったのが最初で,日本人の手によるものとしては咸臨丸がサンフランシスコで打ったものが最初と思われる。旧日本陸・海軍では外国の賓客のほか,天皇,皇族などに対しても行われ,また紀元節,天長節等の祝日にも打たれた。礼砲の数は国際慣習に従い,たとえば元首の場合21発が普通である。
執筆者:村上 純一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
陸海軍の礼式の一種で敬礼、表祝のために発射する空砲をいう。旧日本陸軍の礼砲式は紀元節、天長節、臨時祝日に実施され、天皇に101発、皇族に21発、元帥・陸軍大臣・参謀総長に19発、師団長に13発と発砲回数が決められていた。また旧日本海軍礼砲は、天皇・皇族・外国元首に実施する皇礼砲と、海軍大臣・軍令部総長に実施する礼砲に区分され、前者は21発、後者は17発と決められていた。現在は国際的な外交儀礼として決まっており、それに従い実施している。
[纐纈 厚]
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