種差海岸(読み)タネサシカイガン

日本大百科全書(ニッポニカ) 「種差海岸」の意味・わかりやすい解説

種差海岸
たねさしかいがん

青森県南東部八戸市(はちのへし)の蕪島(かぶしま)から南東の大久喜(おおくき)に至る約12キロメートルの太平洋岸地域。国の名勝。また2013年(平成25)には三陸復興国立公園指定された。ウミネコ繁殖地の蕪島の東部の段丘上には競走馬産地であるタイヘイ牧場や鮫角(さめかど)灯台がある。南下してハマナスの群落地大須賀(おおすが)海岸、海水浴場で有名な白浜海岸や淀(よど)の松原を経て、種差の広い芝生に至る。前面に太平洋が開け、海岸には輝緑凝灰岩玄武岩奇岩が重畳している。周囲には旅館、食堂、売店などがある。JR八戸線が海岸に沿って走る。

横山 弘]


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改訂新版 世界大百科事典 「種差海岸」の意味・わかりやすい解説

種差海岸 (たねさしかいがん)

青森県南東部,八戸市鮫(さめ)地区蕪(かぶ)島から南東約10kmの大久喜地区に至る海岸。県立自然公園に指定されている。海岸には輝緑凝灰岩や玄武岩の奇岩が並び,海岸段丘上の広大な芝生には羊や馬が放牧され,牧歌的風景が見られる。競走馬の産地として有名な大平牧場,海水浴場の白浜がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「種差海岸」の意味・わかりやすい解説

種差海岸
たねさしかいがん

青森県南東部,八戸市鮫地区の蕪島から南東約 8kmの大久喜(おおくき)にいたる海岸。八戸市に属する。国指定名勝。蕪島はウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定。競走馬として多くの名馬を送り出したタイヘイ牧場があり,白砂の白浜海岸は海水浴場として有名。1953年県立自然公園に指定。1974年階上岳(はしかみだけ)一帯が加えられて種差海岸階上岳県立自然公園の一部となったのち,2013年三陸復興国立公園に編入された。

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百科事典マイペディア 「種差海岸」の意味・わかりやすい解説

種差海岸【たねさしかいがん】

青森県八戸(はちのへ)市東部の太平洋岸(名勝)。蕪島(かぶしま)が浮かぶ鮫町(さめまち)の海岸から八戸線種差駅の東まで約4kmにわたり海食による奇岩が多く,台地上は放牧地になっている。ウニ,アワビの産地で,磯釣もできる。
→関連項目八戸[市]

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デジタル大辞泉プラス 「種差海岸」の解説

種差海岸

青森県八戸市、八戸港からJR八戸線の大久喜駅付近まで続く、太平洋に面した海岸。三陸復興国立公園に属する国指定名勝。海岸沿いに約12kmにわたり松林が広がる。海岸中央部には天然の芝生地が広がり、芝生地の北側に続く遊歩道は「遊歩百選」に選定されている。

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