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種蒔く人 たねまくひと

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

種蒔く人
たねまくひと

文芸雑誌。 (1) 第1次 土崎版。 1921年2月~同年4月。 H.バルビュスクラルテ運動に参加し帰国した小牧近江を中心に,金子洋文,山川亮らにより秋田県土崎で発刊。小牧による第3インターナショナル紹介をはじめ,反戦平和,被抑圧階級解放を公然と掲げて注目された。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

種蒔く人

1921(大正10)年、旧土崎港町(現秋田市)で発行された「反戦平和・国際主義」などを主張した雑誌。第1次世界大戦下のフランスに留学した小牧近江が反戦作家アンリバルビュスの「クラルテ運動」に共鳴、帰国後にその運動の紹介などを目的に土崎尋常小学校同級生だった金子洋文、今野賢三らに呼びかけ発行した。土崎版は3号で休刊し、東京で再刊したが度重なる弾圧に加え関東大震災も起き廃刊となった。

(2011-10-31 朝日新聞 朝刊 秋田全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

たねまくひと【種蒔く人】

文芸雑誌。大正10年(1921)創刊、同12年廃刊。小牧近江(こまきおうみ)らが執筆し、プロレタリア文学の出発点となった。

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百科事典マイペディアの解説

種蒔く人【たねまくひと】

大正期の文芸雑誌。種蒔き社発行。フランスのクラルテ運動(バルビュス)の影響を受けて帰国した小牧近江(こまきおうみ)を中心に,金子洋文,今野賢三らが1921年2月創刊。
→関連項目秋田雨雀文芸戦線柳瀬正夢

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世界大百科事典 第2版の解説

たねまくひと【種蒔く人】

大正期の文学・思想雑誌。第1次の土崎版は1921年(大正10)2~4月号までの3冊,第2次の東京版は同年10月号から23年10月号までの21冊。他に別冊で亀戸事件の記録《種蒔き雑記》等がある。アンリ・バルビュスのクラルテ運動とコミンテルン成立との影響を受けて帰国した青年小牧近江(こまきおうみ)(1894‐1978)を中心に,最初は彼の郷里秋田・土崎で小規模に,のちには東京で反軍国主義とロシア革命の擁護とをかかげ多くの進歩派に呼びかけて思想文学の共同戦線的な雑誌として再出発した。

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大辞林 第三版の解説

たねまくひと【種蒔く人】

文芸雑誌。1921(大正10)~23年発行。全二四冊。小牧近江・金子洋文らを同人として、反戦と被抑圧階級の解放を旗印に秋田県土崎で創刊、東京へ移り、プロレタリア文学運動の基礎を築いた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

種蒔く人
たねまくひと

文芸雑誌。種蒔き社発行。フランスの小説家アンリ・バルビュスの反戦運動に参加し帰国した小牧近江(おうみ)が友人金子洋文(ようぶん)、今野賢三(いまのけんぞう)(1893―1969)らと1921年(大正10)2月創刊、3号で休刊(第一次・土崎版)。ついで佐々木孝丸(たかまる)(1898―1986)、村松正俊(1895―1981)らを同人に迎え「革命の真理を擁護する」と宣言して、10月第二次・東京版を創刊。
 国際主義と反軍国主義を基調にさまざまな特集号を組み、また文学芸術運動を解放運動の一翼と理論づける評論を掲載した。本誌の出現によりプロレタリア文学は運動として成立したという画期的意味をもつ。関東大震災により23年10月廃刊(第二次、通巻21冊)したが、終刊号と別冊『種蒔き記』により、震災時の朝鮮人、社会主義者への虐殺に強く抗議し、終わりを全うした。復刻版が、1961年(昭和36)と86年に刊行されている。[祖父江昭二]
『日本近代文学研究所編『種蒔く人』複製版(1961・日本近代文学研究所、1986・ほるぷ出版) ▽今野賢三著、佐々木久春編『花塵録 「種蒔く人」今野賢三青春日記』(1982・無明舎出版) ▽金子洋文著『種蒔く人伝』(1984・労働大学) ▽祖父江昭二著『20世紀文学の黎明期――「種蒔く人」前後』(1993・新日本出版社) ▽「種蒔く人」七十年記念誌編集委員会編『「種蒔く人」七十年記念誌』(1993・「種蒔く人」七十年記念事業実行委員会) ▽北条常久著『「種蒔く人」 小牧近江の青春』(1995・筑摩書房) ▽『「種蒔く人」の潮流――世界主義・平和の文学』(1999・文治堂書店) ▽安斎育郎・李修京編『クラルテ運動と「種蒔く人」――反戦文学運動「クラルテ」の日本と朝鮮での展開』(2000・御茶の水書房)』

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世界大百科事典内の種蒔く人の言及

【小牧近江】より

…1910年16歳で渡仏し苦学してパリ法科大学卒業。当時フランスではH.バルビュスを中心として,平和主義を唱えた社会主義文化運動であるクラルテ運動が広がっていたが小牧はこれに参加し,帰国後の21年に《種蒔く人》を創刊,反戦思想を唱えコミンテルンの紹介をした。アナ・ボル論争の最中にも小牧は両陣営との接触を保って運動の統一を守ろうとし,社会運動と芸術運動の新しい結びつきをつくった同誌からは,プロレタリア文学の新しい作家群が輩出した。…

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