出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
愛知県北西部の市。1955年市制,63年北里村の一部を編入。人口14万7132(2010)。名古屋市の衛星都市で,犬山市の南に位置する。織田井戸,総濠の縄文遺跡,小木古墳群,宇都宮古墳,篠岡古窯跡群など原始~古代の遺跡が豊富で,中世には味岡荘に属し,1584年(天正12)には豊臣秀吉と徳川家康の小牧・長久手の戦の舞台になった。近世には,中山道に通じる木曾街道の宿駅,市場町として栄えたが,明治になって鉄道路線からはずれ町勢は停滞した。第2次世界大戦後名古屋空港が開設され(2005年に中部国際空港が開港したことにともない,名古屋飛行場となった),また名神高速道(1965全通),東名高速道(1969全通),中央自動車道(1972年小牧~多治見間開通)が相次いで開通し,交通都市としての性格が強まった。インターチェンジ付近にコンテナ基地,トラックターミナル,倉庫群ができ,機械,ゴム,窯業,繊維などの工場も進出している。名鉄小牧線が通じ,名古屋市との連絡がよいため住宅地化も進んでいる。斜陽化しつつある農業の中では養鶏,養豚,果樹栽培に力が入れられ,特にサボテンは全国でも有数の特産地になっている。毎年3月15日に行われる田県神社の豊年祭は奇祭として有名。
執筆者:溝口 常俊
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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