デジタル大辞泉 「等覚」の意味・読み・例文・類語 とう‐がく【等覚】 仏語。1 《諸仏の覚悟は平等一如であるところから》仏のこと。2 修行が満ちて、正覚しょうがくの仏と等しくなった位。菩薩ぼさつの最高位。等正覚。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「等覚」の意味・読み・例文・類語 とう‐がく【等覚】 〘 名詞 〙 仏語。① ( 真理を悟った仏の悟りの内容が等しいという意で ) 仏をいう。等正覚。〔大智度論‐一〇〕② 修行が満ちて、智慧・功徳が仏と等しくなった最高の位。菩薩(ぼさつ)の最高位。また、その菩薩。[初出の実例]「初住の位より等覚(トウガク)の位まで、八相成道を唱ふる衆生を教化するを、分身即の仏と名く」(出典:真如観(鎌倉初))③ 真宗で、他力の信心を得た正定聚不退の彌勒と等しい位をいう。[初出の実例]「成二等覚一証二大涅槃一、必至滅度願成就」(出典:教行信証(1224)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「等覚」の意味・わかりやすい解説 等覚とうがく 仏道修行の階位の一つ。大乗仏教では、発心修行して仏になることを目標とするが、その過程において種々の階梯(かいてい)が設けられている。その数は経論によって異同があるが、『菩薩瓔珞本業経(ぼさつようらくほんごうきょう)』(中国成立の偽経)によれば52であり、その最高位である仏の悟りの境地を妙覚(みょうがく)といい、等覚はそれにほぼ等しい位をいう。 すなわち、菩薩が修行を完成してまさに仏になろうとするときの段階をいい、究極の仏果(ぶっか)に隣接するので隣極(りんきょく)ともいう。[藤井教公] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例