精選版 日本国語大辞典 「算盤・珠盤・十露盤」の意味・読み・例文・類語
そろ‐ばん【算盤・珠盤・十露盤】
〘名〙
① 計算器具の一つ。横長の長方形の枠(わく)、枠の左から右へわたり、中の仕切りをする梁(はり)、梁を上下に貫く多数の細い桁(けた)、桁の梁の上部にはめこまれた一個(ないしは二個)の五珠(ごだま)、桁の梁の下部にはめこまれた四個(ないしは五個)の一珠(いちだま)、梁に三桁ないしは四桁毎に打ってある定位点などがある。なお、左の方を上(かみ)、右の方を下(しも)、梁の上を天、下を地という。長方形のうすい箱形のものもあるが、今日では一般的でない。日本へは、室町末期に中国から渡来したといわれる。五珠は一個で五、一珠は一個で一を表わし、これらを上下して種々の計算を行なう。この具による計算を珠算(しゅざん・たまざん)と呼ぶ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ 「そろばんぎ(算盤木)」の略。
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