日本歴史地名大系 「紋別市」の解説 紋別市もんべつし 北海道:網走支庁紋別市面積:八三〇・三六平方キロ(境界未定)昭和二九年(一九五四)七月、紋別郡紋別町・渚滑(しよこつ)村・上渚滑村が合併し市制を施行して成立。網走支庁管内の西部、紋別郡のほぼ中央に位置する。東は同郡湧別(ゆうべつ)町・上湧別町、南は同郡遠軽(えんがる)町・丸瀬布(まるせつぷ)町、北は同郡興部(おこつぺ)町、西は同郡滝上(たきのうえ)町に接し、北東部はオホーツク海に面する。北見山地の北側にあり、南西端に北見富士がそびえる。海岸付近を除き市域の大部分を山地が占める。山間部に発した渚滑川が西方を、藻鼈(もべつ)川が東方をそれぞれ多くの支流を集めながらほぼ北へ流れ、オホーツク海に流入する。東方海岸部にはコムケ湖・シブノツナイ湖などの潟湖が形成されている。平成一二年(二〇〇〇)の年間平均気温は摂氏五・九度、最高気温は三六・一度、最低気温は零下二〇度(北海道市町村勢要覧)。海岸線に沿って国道二三八号が東西に走り、市街地西方で国道二七三号が南西へ分岐する。市街地東方海岸部にはオホーツク紋別空港が移転・整備されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「紋別市」の意味・わかりやすい解説 紋別〔市〕もんべつ 北海道北東部,オホーツク海にのぞむ市。市域の大部分が北見山地北東部の山岳地帯。 1954年紋別町と渚滑 (しょこつ) ,上渚滑の2村が合体して市制。地名はアイヌ語モペツ (静かな川の意) に由来。古くからの漁港で,文化5 (1808) 年には紋別場所が開かれ,入植が始った。 1921年名寄本線 (89廃線) が開通し,30年紋別港の主要港湾施設が完成し,オホーツク海の沿岸・沖合い漁業の基地として発展。スケトウダラ,イカナゴ,ホッケ,カニなどの水揚げが多い。スケトウダラの剥身 (すきみ) 干しをはじめ水産加工業も盛ん。市街地周辺では畑作農業や乳牛,肉牛の畜産が行われる。渚滑に乳製品工場,元紋別にはパルプ工場が立地する。市域のほぼ中央部を流れる藻鼈 (もべつ) 川上流の山地では林業が行われ,一般材,チップ材が生産される。国道 238号線,273号線が通る。面積 830.67km2(境界未定)。人口 2万1215(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by