渚滑川(読み)ショコツガワ

デジタル大辞泉 「渚滑川」の意味・読み・例文・類語

しょこつ‐がわ〔‐がは〕【渚滑川】

北海道北東部にある川。北見山地南部天塩てしおに源を発し紋別市オホーツク海に注ぐ。長さ84キロ。

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日本歴史地名大系 「渚滑川」の解説

渚滑川
しよこつがわ

網走地方を流れる一級河川。流路延長八三・六キロ(うち指定区間四八キロ)流域面積一二四〇平方キロ。北見山地天塩岳(約一五五八メートル)の東斜面を水源として、北北東に流下し、滝上たきのうえ町市街地に入る。ここでサクルー川が合流し、流れは東に向きを変える。複数の滝をもつ滝上渓谷を通り、同町濁川にごりかわ市街地に入るとオシラネップ川が合流する。さらに一一キロほど下流立牛たつうし川が合流する。本流はここから北流して紋別市上渚滑市街地、同市中渚滑を通って、同市下渚滑でウツツ川が合流する。その後右岸の紋別山(三三三・九メートル)の麓を時計回りに巡るように流れて、オホーツク海に注ぐ。上流から下流にかけて狭い谷底平野が形成され、河岸段丘の発達も良好である。河口付近には沖積平野が広がり、その両側には山地から連続した海成段丘がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「渚滑川」の意味・わかりやすい解説

渚滑川 (しょこつがわ)

北海道北東部を流れ,オホーツク海に注ぐ川。北見山地の天塩(てしお)岳(1558m)東麓に源を発し,滝上町の市街地付近でサクルー川を合わせ,紋別市渚滑付近で海に入る。幹川流路延長84km,全流域面積1240km2,滝上町と紋別市西部とを集水域としている。数段の河岸段丘と狭い谷底平野を伴い,砂床河川で泥炭堆積はほとんどない。このため流域の平野部は良好な農地として利用されてきた。中流部の滝上は大正末以来開田が進み,下流域は1965年ころから酪農地帯として発展したが,中流域も水田の減少と酪農化が進んでいる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「渚滑川」の意味・わかりやすい解説

渚滑川
しょこつがわ

北海道北東部、オホーツク海斜面を流れる川。一級河川。延長84キロメートル。流域面積1240平方キロメートル。北見山地の天塩岳(てしおだけ)東麓(とうろく)に源を発し、サクルー川、オシラネップ川などの支流をあわせて紋別市(もんべつし)渚滑市街でオホーツク海に注ぐ。数段の河岸段丘と狭い谷底平野を伴い、砂床河川で泥炭の堆積(たいせき)が少ないため、流域の平野部は良好な農地として利用されてきた。中流の滝上(たきのうえ)は大正末以来、大規模に開田されたが、現在は下流域とともに酪農地帯化が進んでいる。

[岡本次郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「渚滑川」の意味・わかりやすい解説

渚滑川
しょこつがわ

北海道北東部を流れる川。天塩岳 (1558m) 付近に源を発し,北見山地を北東流し,紋別市渚滑でオホーツク海に流出する。全長 83.4km。上流部は林業地域で,滝が多い。滝上原野から下流は谷底平野が開け,ジャガイモ,テンサイなどの畑作と酪農が行われる。

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