デジタル大辞泉 「素面」の意味・読み・例文・類語 す‐めん【素面】 1 剣道や能で、面をつけていないこと。2 酒に酔っていない顔。また、酒に酔っていないこと。しらふ。3 化粧していない顔。すがお。「―自然の美男にして」〈浮・男色大鑑・二〉[類語]素面 す‐め【素▽面】 1 酒気を帯びていないこと。しらふ。「―では内へ這入れぬから、一と口やって帰って来たが」〈伎・月梅薫朧夜〉2 何事もないこと。無事。「かねての方便てだても手ごはき親仁め、中々―では行くまい」〈浄・彦山権現〉 しら‐ふ【素=面/白=面】 酒に酔っていない、ふだんの状態。「―では言いにくい話」[類語]素面 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「素面」の意味・読み・例文・類語 す‐めん【素面】 〘 名詞 〙① 化粧しない、本来のままの顔。すがお。すっぴん。[初出の実例]「彼三千第一、素面不二労粧一」(出典:梅花無尽蔵(1492‐1501頃)五・画軸)「岸根つたひに帰り姿、素面自然の美男にして」(出典:浮世草子・男色大鑑(1687)二)② 能や剣道などで、面をかぶらないこと。ひためん。[初出の実例]「田楽元来於二南都一不レ着レ面。仍為二素面一」(出典:蔭凉軒日録‐寛正六年(1465)一〇月五日)③ 酒を飲んでいないときの顔。転じて、酒に酔っていないこと。しらふ。すめ。[初出の実例]「半酔の中とは、げにも花などを見あるくにも、す面にあるけばわるいほどに、酒を一盃飲で春を惜まいでは也」(出典:錦繍段抄(1530頃)一)「金平が化物退治も素面(スメン)ではいけず」(出典:洒落本・風俗八色談(1756)三) す‐め【素面・素目】 〘 名詞 〙① 酒を飲んでいないこと。酒に酔っていないこと。しらふ。すめん。[初出の実例]「いつ酒をもってよはせたぞ、本よりすめなればきがちがはず、いで心やすく持て見せん」(出典:浄瑠璃・当麻中将姫(1714頃)一)② ふつうの状態。あたりまえ。ぶじ。尋常。[初出の実例]「此儘(このまま)帰らば赦(ゆる)して沙汰なし、悪しく寄らばすめでは帰さじ」(出典:浄瑠璃・丹生山田青海剣(1738)一) しら‐ふ【素面・白面】 〘 名詞 〙 酒を飲んでいない平常の状態。また、その顔つき。すめん。[初出の実例]「酒のまぬ鷹師(たかしゃう)も今朝しらふ哉〈為山〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)一)「暮に紅顔の酔客も、朝湯に醒的(シラフ)となるが如く」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)大意) そ‐めん【素面】 〘 名詞 〙 ( 「そ」は「素」の漢音 ) 化粧していない顔。素顔。すめん。[初出の実例]「まいもをしのごうて素(ソ)面で天子え出仕したぞ」(出典:玉塵抄(1563)九)[その他の文献]〔李白‐白微時募県小吏詩〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by