精選版 日本国語大辞典 「尋常」の意味・読み・例文・類語
じん‐じょう ‥ジャウ【尋常】
〘名〙
① (「尋」は八尺、「常」は一丈六尺) わずかな長さ。わずかな距離。
※本朝文粋(1060頃)九・聖化万年春詩序〈大江朝綱〉「望二龍顔於咫尺一、奉二鳳衡於尋常一」 〔春秋左伝‐成公一二年〕
※田氏家集(889‐898頃)下・閏十二月作簡同輩「暦倍二尋常一歳晩遅、却知三百六旬非」
③ (形動) 見苦しくないこと。すぐれていること。また、そのさま。
(イ) 目だたないで、なんとなく品の良いこと。また、そのさま。しとやか。
(ロ) ありさまがかなり立派なこと。また、そのさま。
(ハ) けなげで立派なこと。いさぎよいこと。また、そのさま。殊勝。
(ニ) すなおでおとなしいこと。また、そのさま。
※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)下「尋常に召捕らるるか、踏付けて縄掛けふかと」
④ 「じんじょうしょうがっこう(尋常小学校)」の略。
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