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絶対音楽 ぜったいおんがく absolute music

翻訳|absolute music

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

絶対音楽
ぜったいおんがく
absolute music

音楽以外の制約から解かれた,すなわち他の芸術と結びついていない純粋な音楽をいう。したがってそれは,言語内容を音に響かせようとする意図や,対象的なものを模倣あるいは描写しようという意図,また感情などを表現しようとする意図はもたず,音楽的形式や秩序そのものがその存在の根元をなしている。

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デジタル大辞泉の解説

ぜったい‐おんがく【絶対音楽】

文学的内容・絵画的描写など音楽以外の要素を含む標題音楽に対し、純粋に音そのものの構成面を重視してつくられた音楽。→標題音楽

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百科事典マイペディアの解説

絶対音楽【ぜったいおんがく】

音楽外の意味の表現から離れて,純粋に音の構成によってのみ音楽美をねらう種類の音楽。absolute music交響詩などの標題音楽オペラや声楽曲と対立するものとして19世紀ヨーロッパで生まれた概念だが,今日ではあまり意味のない分類である。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜったいおんがく【絶対音楽 absolute music】

19世紀に用いられた概念で純粋器楽をさし,次のような意味をもつ。(1)詩や台本というテキストの形態と内容にしたがう制約をもたない。すなわち声楽曲と対立する。(2)概念的・対象的内容の描写の意図をもつ標題音楽と対立する。(3)演奏の時・所という機会への顧慮,宗教的・社交的などの目的,すなわち機能音楽に対立する。このように,条件や目的に左右されず,楽曲の構成法則を自ら与えるという自律的音楽の意味で他律的な音楽と対立する。

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大辞林 第三版の解説

ぜったいおんがく【絶対音楽】

文学・絵画などの音楽外的な内容とは一切かかわり合いをもたず、純粋に音の構成面だけを考えてつくられた音楽。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

絶対音楽
ぜったいおんがく
absolute music英語
absolute Musikドイツ語

標題をもたない器楽曲。絶対音楽は、絵画的情景や文学的内容など音楽以外の内容と直接結び付くことなく、音そのものの構成面に集中しようとする純粋器楽であり、したがって、同じ器楽でありながら、標題や説明文をつけて物語や特定の情景を表現しようとする標題音楽とは、対立する音楽用語として使用される。
 19世紀のロマン派音楽においては、標題音楽を代表するリストの交響詩や、総合芸術作品を目ざしたワーグナーの楽劇に対して、ブラームスらの純粋器楽を擁護するために、絶対音楽の概念はドイツの音楽学者ハンスリックによって積極的に用いられた。しかし、絶対音楽と標題音楽の境界は明白ではない。絶対音楽はけっして無内容ではなく、音楽のみが表現しうる純粋な内容を有している事実は否定しえない。また構成面に関しては、標題音楽がソナタ形式など絶対音楽の形式を応用している場合が少なくない。一方、鑑賞に関しては、標題や説明文を無視して、標題音楽を絶対音楽としても聞くことができるのである。絶対音楽と標題音楽の相違は、音楽の構成面に集中するか、あるいは標題を作曲の指針とするか、作曲者の創作意図に左右されるといえよう。[中野博詞]

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世界大百科事典内の絶対音楽の言及

【音楽】より

…音楽を〈音楽〉として意識するのは,とりわけ抽象的・美的な精神の働きである。 このような抽象的・美的な意識の頂点に位置するのは,おそらく〈絶対音楽〉の概念によって代表される西欧近代の音楽意識であろう。しかし,西欧の〈音楽〉に関する概念にもそれなりの変遷があった。…

【音楽認知】より

…広い意味では音楽の聴取・理解(解釈・鑑賞),演奏・歌唱,作曲・即興など,音楽の聴取・創作に関わる人間活動全般およびそれに関する研究を,より限定的にはそのうち聴取・理解に関わる側面を指す。 音楽認知が重要と目されるのは,音楽が人間の活動として社会・文化を問わず,普遍的に存在すること,音楽認知が言語,数理・論理,空間認知,運動制御など他の認知能力と並ぶ基本的な認知部門ととらえられることによる。そこには音楽認知としての独自性と,より普遍的な認知能力の一環としての性格の両面があり,それが実際にも研究の上でも複雑に絡み合っている。…

【標題音楽】より

…曲の表そうとするものを示す題,あるいは説明文の付いた器楽曲で,文学的・絵画的・観念的などの表現との関連で聴かれることが意図された音楽。絶対音楽と対立し,共に19世紀に生まれた言葉であるが,両者の境は流動的で,かつ相互に影響し合っている。標題音楽の概念は論者によりさまざまに用いられるが,上述の意図をもった器楽曲を指すものと解し,声楽曲でも用いられている標題音楽と同様な処理は標題音楽的手法と呼び,下位のジャンルとして標題交響曲,交響詩(標題をもった,たいていは1楽章の管弦楽曲)を含むと考えるのが一般的である。…

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