ペプトン(読み)ぺぷとん(その他表記)peptone

翻訳|peptone

デジタル大辞泉 「ペプトン」の意味・読み・例文・類語

ペプトン(peptone)

たんぱく質ペプシンや熱・酸などによって分解されたときにできる、たんぱく質とアミノ酸との中間的な物質。さまざまな大きさのペプチド混合物

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精選版 日本国語大辞典 「ペプトン」の意味・読み・例文・類語

ペプトン

  1. 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Pepton [英語] peptone ) 蛋白質を酵素、酸、アルカリなどで部分的に加水分解したもの。水溶性加熱によって凝固しない。〔医語類聚(1872)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペプトン」の意味・わかりやすい解説

ペプトン
ぺぷとん
peptone

比較的安価な牛乳カゼイン、獣肉、ダイズタンパクなどを酸や安価なプロテアーゼなどによる部分加水分解産物中、分子量の小さいポリペプチドであるプロテオースよりも低分子で小さく、水によく溶け、熱凝固せず、硫安塩析などの沈殿法で沈殿を生じないものをいう。通常、乾燥した粉末として利用している。比較的小さなペプチドやアミノ酸の混合物である。ビウレット反応紅紫色に呈色する。以前はタンパク質のペプシンによる分解物を意味した。種々のペプチダーゼによってさらに分解され、アミノ酸となる。微生物培養するとき、窒素源として用いられる。高温の酸で処理した場合はトリプトファンが破壊されている可能性があるので、原料によってはトリプトファンを補充する必要がある。カゼインペプトンは含硫アミノ酸システインメチオニンが少ないので、これも必要に応じて補充する。

[野村晃司]

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改訂新版 世界大百科事典 「ペプトン」の意味・わかりやすい解説

ペプトン
pepton

タンパク質の分解産物。微生物培養時の窒素源として広く用いられる。タンパク質をタンパク質分解酵素や酸,アルカリなどで加水分解させて得る。さまざまな長さのポリペプチド,オリゴペプチドの混合物である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペプトン」の意味・わかりやすい解説

ペプトン
peptone

天然の蛋白質を人工的に処理したときの部分的な加水分解物で,硫酸アンモンによる塩析で沈殿しなくなった程度のもの。分解は酸,アルカリ,プロテアーゼなどによる。細菌その他微生物の培地用の窒素源として用いられる。

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栄養・生化学辞典 「ペプトン」の解説

ペプトン

 タンパク質を酵素や酸で部分的に加水分解して得る多くのペプチドの混合物.微生物の培養などに使われる.

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