胆道癌(読み)たんどうがん

百科事典マイペディア「胆道癌」の解説

胆道癌【たんどうがん】

肝臓から十二指腸に至るまでの胆道にできる(がん)で,胆嚢(たんのう)癌も含む。胆管癌といえば,肝臓の外側から出た胆管にできる癌をさす。1997年の胆道癌による死亡者は8029人。 最近では,超音波検査や,内視鏡などを使った造影法によって,早期癌の段階で発見されることが多くなった。胆嚢癌中高年の女性に多いのが特徴で,胆石があると発生しやすく,胆嚢癌の50〜80%に胆石が発見されている。 胆嚢癌と胆管癌では症状にやや違いがある。胆嚢癌は初期症状はほとんどないが,合併症の胆石の症状として激しい腹痛が現れることがある。癌が進行すると右わき腹から上腹部にかけて痛みが起こるが,これはにぶい痛みが特徴で,胆石のような激しい痛みとは違う。このほか,発熱,吐き気嘔吐(おうと),食欲不振,体重減少,全身倦怠(けんたい)感などがあり,さらに進行すると黄疸が現れる。 胆管癌の特徴的な症状は,黄疸が徐々に進行してくること。腹痛はないが,右わき腹に圧迫感や不快感がある。進行すると胆嚢癌と同様に,食欲不振,体重減少,全身倦怠感などがある。

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世界大百科事典 第2版「胆道癌」の解説

たんどうがん【胆道癌 cancer of biliary】

肝臓外胆道系の癌の総称であり,胆囊癌肝外胆管癌のことを指す。また,臨床的および病理学的に両者判別が不可能の場合に,便宜上,胆道癌ということもある。
[胆囊癌cancer of gallbladder]
 胆囊粘膜から発生する悪性腫瘍。組織学的にはほとんどが腺癌である。高齢の胆囊胆石合併の女性に多い。早期発見の困難な癌で,初期では無症状ないし合併する胆石症状を呈するのみである。末期では黄疸を伴う右季肋部腫瘤を形成する。

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