能楽堂(読み)のうがくどう

精選版 日本国語大辞典 「能楽堂」の意味・読み・例文・類語

のうがく‐どう ‥ダウ【能楽堂】

〘名〙 能・狂言上演のために造られた劇場屋根のある能舞台見所(けんしょ)(=観客席)とをともに屋内に設ける。
※東京風俗志(1899‐1902)〈平出鏗二郎〉下「明治十三年、芝公園内に能楽堂設立せられて」

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デジタル大辞泉 「能楽堂」の意味・読み・例文・類語

のうがく‐どう〔‐ダウ〕【能楽堂】

能楽を上演するための劇場。能舞台楽屋見所けんじょ(観客席)などを備える。

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百科事典マイペディア 「能楽堂」の意味・わかりやすい解説

能楽堂【のうがくどう】

能と狂言の専用劇場。別の建物であった能舞台と観客席を一つの屋根でおおった明治以降の形態。舞台を観客席が2〜3方から囲んだ形で,200〜600人を収容。東京,名古屋,京都,大阪,神戸奈良金沢等に,流儀あるいは一門の能楽堂がある。1983年には国立劇場が運営する国立能楽堂が東京都渋谷区に開設された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「能楽堂」の意味・わかりやすい解説

能楽堂
のうがくどう

能および狂言を専門に演じる劇場。古くは能舞台といわれた。1つの建物の中に,能舞台,楽屋,見所 (けんしょ。観客席) などの設備をもつ。 1881年東京,芝紅葉山に建てられたものをいったのに始り,一般化して定着した。それぞれ流派が専用の能楽堂をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「能楽堂」の意味・わかりやすい解説

能楽堂
のうがくどう

能舞台

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世界大百科事典(旧版)内の能楽堂の言及

【能】より

…しかし,おもだった能役者は自宅の屋内に稽古(けいこ)舞台を持っていたので,明治以後はそこで公開の催しを行うようになった。現在の能楽堂はこの稽古舞台が劇場化したものなので,江戸時代の正規の舞台と比べると橋掛りの付く角度が小さく,その長さもだいぶ短いなど,本舞台の様式以外はかなりの違いが見られる。本舞台は,京間(きようま)3間(19尺5寸=約6m)四方で,四隅の柱が屋根を支える。…

【能舞台】より

…しかし明治以後,能が幕府の保護を失ってからは,役者が所有する屋内の稽古(けいこ)舞台で公開の演能を行うようになった。その見所や諸設備がしだいに整備されて興行場と化したのが,現在,東京,京都,名古屋などの各地にある能楽堂である。したがって,能楽堂の外郭は現代建築であっても,能舞台は江戸時代以来の形式と構造を受け継いでいる。…

※「能楽堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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