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脳性まひ のうせいまひCerebral Palsy

翻訳|Cerebral Palsy

家庭医学館の解説

のうせいまひ【脳性まひ Cerebral Palsy】

[どんな病気か]
 胎児(たいじ)や新生児(しんせいじ)のころの脳の病気のために生じた運動と姿勢の異常を脳性まひといい、いろいろな病気の結果としておこる症候群(しょうこうぐん)の1つです。
[症状]
 運動障害の部位に応じて、つぎのように分類されています。
■単(たん)まひ
 障害が、一肢(いっし)(いわゆる両手足のうちの1か所)だけにおこる。
■片(へん)まひ
 からだの片側が障害される(左右いずれか)。
■両(りょう)まひ(対(つい)まひ)
 両側の上肢(じょうし)(両手)と下肢(かし)(両足)が同時に障害され、下肢の障害のほうが重い。
■三肢(さんし)まひ
 障害が、三肢(両手足のうちの3か所)におこる。
■四肢(しし)まひ
 障害が、四肢(両手足)に同程度におこる。
 運動異常の性状により、痙直(けいちょく)型、アテトーゼ型、強剛(きょうごう)型、失調型、振戦(しんせん)型、無緊張型、混合型、分類不能型などに分類されることもあります(コラム「(脳性)運動障害のタイプ」)。
 知能障害が合併するとはかぎりませんが、てんかん、行動異常、情動障害、言語障害、知覚障害などの症状をともなうことがあります。
[原因]
 かつては、成熟児の分娩障害(ぶんべんしょうがい)や血液型不適合妊娠による核黄疸(かくおうだん)が多かったのですが、周産期(出産前後)医療の進歩で、これらが原因の脳性まひは著しく減少しました。
 現在では、超低出生体重児(ちょうていしゅっしょうたいじゅうじ)(出生体重1000g未満)や極低出生体重児(1000~1500g)におこる脳性まひの割合が増えています。とくに極低出生体重児は、低酸素性脳症(ていさんそせいのうしょう)にともなう脳室周囲白質軟化症(のうしつしゅういはくしつなんかしょう)による両まひ型の脳性まひの頻度が高くなっています。そのほか、発生異常や胎内感染(たいないかんせん)などの出生前原因による脳性まひの割合も増えています。
[検査と診断]
 重症の場合は、生後1~2か月のうちに症状が出ます。中等症は、生後3~4か月までは順調に発達しているようにみえますが、生後6~7か月ごろに四肢の突っ張りで気づかれることが多いものです。
 胎児期、分娩時、新生児期に問題のあった子どもや低出生体重児は、定期的な乳児健診をかならず受け、必要があれば、小児神経科医を紹介してもらいます。出生体重が1500g以下の子どもは、少なくとも歩いて話せるようになるまで、定期的に診察を受けることが必要です。MRIや脳波検査も考慮されます。
[治療]
 地域の療育センターなどの専門施設で、早期から運動機能の発達を促し、関節の変形を予防する訓練を受けることが重要です。ボバース法やボイタ法による機能訓練が行なわれています。
 てんかんや知的障害があれば、小児神経科医の定期的な診察が必要です。
 最近は、子どもに対する総合的なアプローチがたいせつという考え方から、医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理士などによる総合的な援助を行なう施設が増えています。
 また、障害児が快適に日常生活を過ごすためのさまざまな工夫や努力が、各施設で行なわれています。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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