脳血管性認知症(読み)ノウケッカンセイニンチショウ(その他表記)Cerebro-vascular Dementia

関連語 ラクナ梗塞

家庭医学館 「脳血管性認知症」の解説

のうけっかんせいちほう【脳血管性認知症 Cerebro-vascular Dementia】

[どんな病気か]
 脳卒中(のうそっちゅう)(脳梗塞(のうこうそく)や脳出血(のうしゅっけつ))の発作後に現われてくるぼけ症状のことです。
 1回の脳卒中発作で現われることもありますが、何回かの脳卒中発作をおこしたあとに現われることが多いものです。
 はっきりとした脳卒中の発作がなくても、症状の出ない多数の小梗塞(しょうこうそく)などの病変(無症候性脳梗塞(むしょうこうせいのうこうそく)(コラム「無症候性脳梗塞とラクナ梗塞」))が脳の中にできて、徐々にぼけてくることもあります。高血圧糖尿病(とうにょうびょう)などの危険因子をもっていて、治療をしていない場合は要注意です。
[症状]
 症状の主体は、年齢相当より以上の物忘れのほか、ちょっとしたことで泣いたり、怒ったり、笑ったりする感情失禁(かんじょうしっきん)がみられますが、計算力、人格、一般常識、病識(自分が病気であるという認識)などは比較的保たれているのがアルツハイマー病と異なる点です。ぼけているところと、正常なところがまじり合った認知症(まだら認知症)ともいえます。
 症状は徐々に進行し、よくなったり、悪くなったりするのも特徴です。歩行障害、運動まひ、言語障害、嚥下(えんげ)障害、尿失禁などの神経症状をともなっていることが多いものです。
[治療]
 脳の血管動脈硬化(どうみゃくこうか)を促進させる危険因子である高血圧、糖尿病、高脂血症(こうしけっしょう)などに対する食事・運動療法薬物療法を行ないます。
 脳の血管を拡張させて血液の流れをよくする脳血管拡張薬、脳細胞のはたらきを活発にさせる脳代謝改善薬(のうたいしゃかいぜんやく)、血液を固まりにくくして脳梗塞を予防する抗血小板薬(こうけっしょうばんやく)などを使用し、症状の進行を抑えます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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