自己決定権(読み)じこけっていけん

百科事典マイペディア「自己決定権」の解説

自己決定権【じこけっていけん】

個人が,個人的な事柄について,公権力から干渉されることなく,自由に決定する権利。狭義には日本国憲法第13条の〈すべての国民は,個人として尊重される。生命,自由及び幸福追求に対する国民の権利については,公共福祉に反しない限り,立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする〉という条文で定められる権利である。法学上では,自己決定権の範囲を特定するには様々な問題があるとされている。ある特定の行為について裁判で自己決定権を確定すれば,その行為について権利としての先例となるので,自己決定権を特定の行為に結びつけて正面から認める最高裁の判例は存在しない。また,自己決定権の内容を人格的自律に関する選択に限定する学説(人格的自律権説)と,広く一般的に市民生活上の選択事項について認める説(一般的自由権説)とで,保障の範囲が異なるともいえる。人格的自律権説に立てば自己決定権の享有主体を,自律を行うに足る能力を有する者に限定する帰結となり,一般的自由権説に立てば広く享有主体を認めやすくなる。たとえば,未成年者の自己決定権の問題や,制限行為能力者の場合である。医療における自己決定権をどこまで認めるかも問題となる場合がある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル大辞泉「自己決定権」の解説

じこ‐けっていけん【自己決定権】

一定の個人的な事柄について、公権力から干渉されることなく、自由に決定する権利。日本では日本国憲法13条で保証されている幸福追求権一部と考えられる。例えば、結婚出産治療服装髪型趣味など、家族生活・医療・ライフスタイル等に関する選択、決定について、公共の福祉に反しない限りにおいて尊重される。

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