自然蒼鉛(読み)しぜんそうえん(その他表記)bismuth

翻訳|bismuth

最新 地学事典 「自然蒼鉛」の解説

しぜんそうえん
自然蒼鉛

bismuth

化学組成Biの鉱物。ごく少量のTe, S, As, Sbを含むものもある。ビスマス和名蒼鉛という。三方晶系,空間群, 格子定数arh0.4736nm, α57°16′,単位格子中2原子含む(または,格子定数ahex0.455nm, chex1.185,単位格子中6原子含む)。帯紅銀白色不透明で金属光沢のある擬六面体結晶,通常は網目状・樹枝状・迷路状をなす,()で集片双晶を形成。劈開{0001}完全,{}良好,硬度2~2.5,比重9.70~9.83,可切性,熱するとときに展性を示す。条痕銀白色。反射顕微鏡下では輝クリーム白色,反射異方性顕著。木炭上で溶けて揮発し,熱時は橙黄色で冷えるとレモン黄色の酸化物皮膜を生ずる。HNO3に可溶。ペグマタイト・気成鉱床・接触交代鉱床熱水鉱床等に産する。名の由来に定説はないが,ギリシア語のpsimnthos(鉛白色)によるらしい。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「自然蒼鉛」の意味・わかりやすい解説

自然蒼鉛
しぜんそうえん
bismuth

半金属元素鉱物の一種。ビスマス(蒼鉛、Bi)の鉱石鉱物の一つ。気成鉱床、中~高温熱水鉱床、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)中に産し、輝蒼鉛鉱などとよく共存し、また酸化帯中では、蒼鉛土、泡(あわ)蒼鉛などに変化する。日本では、脈石鉱物として石英あるいは灰鉄輝石のようなスカルン鉱物がつねに存在する。自形は知られていない。兵庫県明延(あけのべ)鉱山閉山)、同生野(いくの)鉱山(閉山)、栃木県足尾鉱山(閉山)などの産出例が有名。英名は、ギリシア語で鉛白色を意味するpsimnthosに由来する。

[加藤 昭 2017年5月19日]


自然蒼鉛(データノート)
しぜんそうえんでーたのーと

自然蒼鉛
 英名    bismuth
 化学式   Bi
 少量成分  Sb,As
 結晶系   三方
 硬度    2~2.5
 比重    9.75
 色     銀白
 光沢    金属
 条痕    銀灰
 劈開    一方向に完全,三方向に良好
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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