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花暦 はなごよみfloral calendar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

花暦
はなごよみ
floral calendar

いろいろな植物を花期の順に書並べたのこと。季節の変化に伴う植物の変化を総称して植物節というが,その一部といえる。植物の開花期は地域によって異なるので,花暦にあげる花の名もまたさまざまであるし,同じ花が2ヵ月にわたったりもするが,東京近辺の一例をあげると,ツバキ (1月) ,ウメ (2月) ,タンポポ (3月) ,サクラ (4月) ,ボタン (5月) ,ショウブ (6月) ,ヒマワリ (7月) ,キキョウ (8月) ,ハギ (9月) ,キク (10月) ,サザンカ (11月) ,ツバキ (12月) である。

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百科事典マイペディアの解説

花暦【はなごよみ】

季節の花を月の順に配列し,季節感や自然との関わりを楽しむカレンダー。中国では古くから植物の生長と農事との関係が暦として作成された。12ヵ月にそれぞれ特定の花をあてる花暦は清代に広まり,日本にも輸入され発展し,装飾芸術や俳諧の季語,花札遊びなど庶民の暮らしに浸透した。西洋でも近代以前は,農事暦・時祷書などに花暦といえるようなものが使われていた。

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世界大百科事典 第2版の解説

はなごよみ【花暦 flower calendar】

季節の推移を花によって表現する一種のカレンダー。各月の季節感や習俗にもかかわりが深く,種類の組合せに土地柄がよく表される。植物の生長と枯死とに1年の周期を見た中国では,《四民月令(がつりよう)》をはじめとする〈月令〉が古くから農事暦として作成され,また干支(えと)に使用された漢字も,たとえば甲(きのえ)は種子が堅く殻を閉じた状態を示すなど自然暦としての意味がこめられていた。一方,12ヵ月に特別な花を配する狭義の花暦は,清代に翁長祚(おうちようさく)《花暦百詠》や陳淏子(ちんこうし)《秘伝花鏡》などによって世に流布して日本にも輸入され,平賀源内などにより研究,普及された。

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大辞林 第三版の解説

はなごよみ【花暦】

四季の花を月の順に配列し、それぞれに花の観賞時期や名所を記したもの。農事や園芸にも利用する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

花暦
はなごよみ

四季別または月別に花の開花期や果実の観賞時期を示した暦。自然界での花の開花は、季節を予知するうえで重要な指標的役割をもち、かつては農作業を進める目安ともした。歴史的には中国が古く、清(しん)代初期の陳(ちんこうし)『秘伝花鏡』の中編「花暦」の項には、主として開花や天候にあわせた農作業の取り組み時期が指示されている。わが国の花暦は中国から取り入れられて発達したもので、『会津(あいづ)農書』(1684)には指標植物の開花による作業指示が記載されている。
 こうしてわが国では自然気候下で、春のコブシ、サクラ、秋のヒガンバナといった毎年定期的に咲くものを経験的に読み取り、播種(はしゅ)、繁殖、収穫に利用した。一方欧米では自然学者らによって温度、日長などによる開花条件の研究が進み、逆に開花の促進や抑制を行って園芸的利用につなげた。現在、花暦がもっとも活用されているのは観賞面においてであり、開花時期よりも期間が重要視される。とくに植物園や庭園では観賞期間の案内に花暦を作成し利用している。[堀 保男]

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