マンガンの鉱石鉱物の一つ。日本ではおもに中生代の珪(けい)質堆積(たいせき)岩中あるいはその変成産物中に鉱層をなすほか、熱水鉱脈鉱床の脈石をなす。また、気成鉱床の脈石鉱物としても出現する。自形は菱面体で比較的単純。鉱層中ではマンガン酸化物、マンガン珪酸塩などとともに高品位鉱を形成する。脈石では、鉄、亜鉛、鉛、銅、銀、金、アンチモンなどの硫化物を伴い、マンガン自身の硫化物も伴われる。ごく少量の成分変化で、白、灰、淡褐、茶褐色などを呈し、「白色炭(たん)マン」「栗色(くりいろ)炭マン」などと俗称される。接触変成を受けた堆積岩中のものとしては、岩手県九戸(くのへ)郡野田村野田玉川鉱山(閉山)、栃木県鹿沼(かぬま)市加蘇(かそ)鉱山(閉山)などが有名であり、熱水鉱脈中のものとしては、北海道上ノ国(かみのくに)町上国(じょうこく)鉱山(閉山)、同古平(ふるびら)町稲倉石(いなくらいし)鉱山(閉山)などが有名である。英名はギリシア語の「ばら」に由来する。
[加藤 昭 2018年12月13日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新