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落盤 らくばんroof fall

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

落盤
らくばん
roof fall

坑道,切羽その他の坑内空間の天岩石などが落下すること。原因となるのは,岩盤中に自然に存在する層面,節理その他岩盤の断層,あるいは坑内空間の掘削の際の発破により生じた亀裂などであり,それらにより本体から遊離した岩盤の一部の岩石 (浮石という) が剥離,脱落することがある。また岩盤内に存在する玉石松岩などが脱落することがある。これらの現象を落盤,小規模なものを落石といい,落盤,落石から就業者や施設を保護するのが坑内支保の重要な目的の一つである。

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デジタル大辞泉の解説

らく‐ばん【落盤/落×磐】

[名](スル)鉱山やトンネルで、坑内の天井や側面の岩石・土砂が崩れ落ちること。「―事故

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百科事典マイペディアの解説

落盤【らくばん】

炭鉱,鉱山,土木工事の坑内で起こる天井の岩石の崩落側壁の場合は崩壊と呼ぶ。ともに地圧や発破振動などで岩盤に生じる亀裂,弛緩(しかん)に起因し,ガス爆発炭塵爆発などで二次的に起こることもある。
→関連項目炭鉱

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世界大百科事典 第2版の解説

らくばん【落盤 roof fall】

坑内で地圧のために生じる岩盤の亀裂・弛緩などによる破壊現象やその他の地質条件などによって岩盤との連係を失った岩石が,自重により天井から崩落すること。側壁からの場合は崩壊という。まず岩石自体の強度で落盤を支えるが,それが弱い場合には各種の支保によって支えられる。破壊力がこれらの抵抗の限度を超えると,支保は変形,破損し,落盤,崩壊の現象を生ずる。金属鉱山,石炭鉱山で発生する災害の事由別では,落盤および側壁の崩壊は取扱い中の器材・鉱物による災害とともに最も多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

落盤
らくばん
rock fall

坑内で天井の岩盤部分(通常この部分を天盤または冠(かむり)という)が落下したり、側壁部(鉱山用語で土平(どべら)という)が倒壊してくる現象を総称して落盤ということが多い。規模は大小さまざまであり、小石が少数個落ちてくる落石から、崩落といって坑道の長い区間あるいは採掘場が広範囲に落下岩石のため埋没する現象まで含まれる。
 落盤には一部に人為的要因もあるが、岩盤がもろく弱い箇所とか、亀裂(きれつ)の多い岩盤内の坑道あるいは断層、褶曲(しゅうきょく)が存在する地質的擾乱(じょうらん)地帯におこりやすい。つまり、自然条件が大きな要因となっている。そのため、予知のみならず、完全な防止対策もまだ確立されていない。完全防止のためには、坑内をすべてコンクリートなどで固めればよいかもしれないが、それでは鉱石や石炭の採掘費は甚だしく高額になり経済的に引き合わなくなる。土木事業でもトンネル、地下発電所などの地下構造物をつくるが、これらのものは永久的使用が目的で、コンクリートで堅固に構築される。しかし、鉱山、炭鉱の坑道はできるだけ安く掘り、あまり修理費をかけないのが原則である。しかもその坑道の支配する採掘区域が終掘すれば、できるだけ速やかに施設を撤去して坑道を放棄することが必要条件である。そのため坑道は使用期間中さえ最少の費用で維持されればよい。落盤の完全防止のきわめてむずかしい理由はこれである。一般的にみて、落盤による罹災(りさい)者数、死亡者数の比率は、炭鉱における全羅災者数、全死亡者数の全災害数の3分の1から4分の1の間にある。このような比率は炭鉱ばかりでなく、鉱山でも変わりがない。一方、炭鉱、鉱山とも落盤の回数は年度を追って減少している。それは炭鉱、鉱山数の減少もあるが、稼働延べ100万人、および出炭100万トン当りの災害回数をみても減少傾向にある。つまり、保安意識の向上、採炭切羽(きりは)(掘っている箇所)の天井を全面的に覆うシールド枠の導入、坑道支保に鋼枠が全面的に使用されてきた結果でもある。また坑道掘進先には裸天井(はだかてんじょう)の時間をできるだけ短縮して落盤防止に役だてるため、「先受け」と称する、本枠の取り付け前に一時天井を支持する器具を使用することを義務づけたことなども落盤減少につながっていると考えられる。しかし、最大の落盤対策は、細心の注意でよい支保を行うことである。具体的には坑道の枠間(わくま)をていねいに囲うこと、採炭場の天井はできる限り強い力で支えるという二点に帰する。[磯部俊郎]

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