(読み)ギャク

デジタル大辞泉 「虐」の意味・読み・例文・類語

ぎゃく【虐】[漢字項目]

常用漢字] [音]ギャク(呉)(漢) [訓]しいたげる
むごい扱いをする。「虐殺虐政虐待残虐嗜虐しぎゃく自虐暴虐

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精選版 日本国語大辞典 「虐」の意味・読み・例文・類語

しいたげしひたげ【虐】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「しいたげる(虐)」の連用形名詞化 ) むごくあつかうこと。いじめること。ひどいあつかい。虐待。
    1. [初出の実例]「母の虐(シヒタ)げ、五十川女史の術数近親圧迫社会環視、女に対する男の覬覦(きゆ)」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)

ぎゃく【虐】

  1. 〘 名詞 〙 しいたげること。むごく取り扱うこと。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「をしへずして殺すを虐といひ」(出典:浄瑠璃・曾我扇八景(1711頃)十番斬)
    2. [その他の文献]〔書経‐伊訓〕

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普及版 字通 「虐」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
9画

[字音] ギャク
[字訓] しいたげる

[説文解字]
[その他]

[字形] 象形
虎が爪をあらわしている形。篆文には人の形を加えており、人が危害にあう意である。〔説文〕五上に「殘(そこな)ふなり」とあり、残虐の意とする。漢碑には人の形の部分を(亡)に作るものがあり、屈屍の象とみてよい。

[訓義]
1. しいたげる、いためころす。
2. むごくきびしい、てあらい。
3. 人を苦しめるわざわい。

[古辞書の訓]
名義抄 コロス・サカサマ・オコル・ニクム・ヲカス・アシ・アラシ・シヘタク・オビヤカス

[声系]
〔説文〕に声として謔・瘧の二字を収める。謔は戯謔、わるふざけをして人をなぶること、瘧は疾熱で苦しむ病。虎害のを、人の心身に及ぼした語である。

[語系]
・瘧ngikは同声。〔急就、注〕に「瘧は熱休作のなり。其のなるを言ふなり」とみえる。

[熟語]
虐威・虐害虐遇虐刑虐刻・虐殺・虐士虐使虐疾・虐暑・虐・虐人・虐刃・虐政・虐世・虐待虐魃虐謀虐暴・虐用・虐乱虐烈虐斂
[下接語]
悪虐・虐・横虐・苛虐・害虐・旱虐・頑虐・凶虐・狂虐・虐・五虐・寇虐・虐・酷虐・昏虐・詐虐・惨虐・残虐・恣虐・肆虐・自虐・弑虐・虐・侵虐・賊虐・大虐・貪虐・毒虐・忍虐・魃虐・暴虐・妖虐・乱虐・凌虐・

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