出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
歌舞伎(かぶき)舞踊劇。常磐津(ときわず)。本名題(ほんなだい)『蜘蛛糸梓弦(くものいとあずさのゆみはり)』。金井三笑(さんしょう)作。初世佐々木市蔵作曲。1765年(明和2)11月、江戸・市村座で9世市村羽左衛門らにより初演。顔見世狂言『降積花(ふりつむはな)二代源氏』の一番目大詰で、土蜘蛛(つちぐも)の精が切禿(きりかむろ)のお茶汲童(ちゃくみわらべ)、仙台座頭、山伏と次々に化けて源頼光(らいこう)の寝所を襲うが、梓巫女(あずさみこ)に見顕され、坂田公時(さかたのきんとき)、碓井貞光(うすいさだみつ)に退治されるという筋。「土蜘蛛物」の舞踊劇としても、現存する常磐津曲としても最古の作。後世、改訂作が多く生まれ、現代では3世河竹新七作『蜘糸宿直噺(くものいとおよづめばなし)』(1889)が流行。土蜘蛛が切禿・仙台座頭・傾城(けいせい)の3役に化ける趣向で、座頭の仙台浄瑠璃(じょうるり)のくだりは原曲のままで眼目になっている。
[松井俊諭]
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
…節の特徴を示すオトシは,基本的には4段階あるいは3段階に落とし,これに装飾音がつく。
[代表曲]
宝暦~明和(1751‐72)ころの初世文字太夫時代は道成寺道行に長唄とは別の曲節をつけた最初の曲である《駒鳥恋の関札》や,常磐津舞踊劇最初の大作とされる時代変化物《蜘蛛の糸》,祝儀物の《老松(おいまつ)》等がある。ほかに《伝授の雲竜》等豊後節の面影を伝える作品も多い。…
…翌47年豊後節にみずからの工夫を加え一流を創始し関東姓を名のったが,幕府から差し止められ改めて常磐津と名のった。江戸三座を中心に活躍し,65年(明和2)中村座の《蜘蛛の糸》はその代表曲である。75年(安永4)11月森田座での《樹花恋浮船(きごとのはなこいのうきふね)(茶筅売)》を最後に隠居し松寿斎文中と名のった。…
※「蜘蛛の糸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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