行交う(読み)ユキカウ

デジタル大辞泉 「行交う」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐か・う〔‐かふ〕【行(き)交う/往き交う】

[動ワ五(ハ四)]
行き来をする。往来する。いきかう。「車が―・う」
訪問しあう。交際する。「互いに―・った仲」
あるものが去って他のものが代わって来る。
「楽しび悲しび―・ふとも」〈古今仮名序
たえずある人のもとへ行く。一つ所へいつも通う。
百敷に―・ひ侍らむことは」〈桐壺
[類語]通る行く行き通う通う行き来する往来する通行する運行する運転する交通走行往来往還

いき‐か・う〔‐かふ〕【行(き)交う】

[動ワ五(ハ四)]ゆきかう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「行交う」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐か・う‥かふ【行交】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
  2. 行き来する。行ったり来たりする。往来する。行き通う。いきかう。
    1. [初出の実例]「あめふればかさとり山のもみぢばは行かふ人の袖さへぞてる〈壬生忠岑〉」(出典:古今和歌集(905‐914)秋下・二六三)
    2. 「勢多の長橋打渡り、行向(ユキカフ)人に近江路や」(出典太平記(14C後)二)
  3. 物事が入れ替わり立ち替わり移ってゆく。あるものが行って、代わりに他のものが来る。
    1. [初出の実例]「たとひ時うつり、ことさり、たのしびかなしびゆきかふとも、このうたのもじあるをや」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
    2. 「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)旅立)
  4. たえずある人のもとへ行く。一つの所へ、いつも通う。多く、交際する、つきあうことにいう。行き通う。
    1. [初出の実例]「あつま地にゆきかふ人にあらぬ身はいつかはこえん相坂の関〈好古女〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋三・七三二)

いき‐か・う‥かふ【行交】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙 行ったり、来たりする。往来する。ゆきかう。

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