街頭録音(読み)ガイトウロクオン

デジタル大辞泉 「街頭録音」の意味・読み・例文・類語

がいとう‐ろくおん【街頭録音】

ラジオ放送番組の一形式。時事問題などについて、一般民衆意見街頭聴取収録し放送するもの。昭和21年(1946)にNHKが行ったのに始まる。

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精選版 日本国語大辞典 「街頭録音」の意味・読み・例文・類語

がいとう‐ろくおん【街頭録音】

  1. 〘 名詞 〙 ラジオ、テレビで街頭に録音中継装置を設け、一定テーマに対し一般大衆の意見を収録、公開する番組。街録。
    1. [初出の実例]「夜の八時だか九時だかに、私は妙なものを聴取した。街頭録音といふものである」(出典:家庭の幸福(1948)〈太宰治〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「街頭録音」の意味・わかりやすい解説

街頭録音 (がいとうろくおん)

民衆の意見を直接聞くため街頭から行う放送番組。第2次大戦後の放送民主化のなかアメリカの番組《Man on the street》を参考に1946年5月NHKに登場,爆発的人気を集め,その後民放でも多く放送された。だが特定集団マイクを占拠されるなどの事件からNHKでは57年に定時枠から消えた。しかしテレビ時代に入って多くの視聴者参加番組を生む先駆的役割を果たした。それは視聴者のアクセス権という概念に発展している。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「街頭録音」の意味・わかりやすい解説

街頭録音
がいとうろくおん

終戦直後の1946年(昭和21)から始まったNHKのラジオ番組。アナウンサーが街頭に出て、現実的な諸問題について一般市民の意見を聞いたり、討論させたりする手法をとった。マイクを国民に開放し、国民の発言を全国に放送したという点で画期的なものであった。深刻な食糧問題を取り上げたり、「夜の女」の生態の紹介に大きな反響があって本人が更生の道を歩む決心をしたり、新憲法に関するテーマで半年間全国各地を巡回するなど、後の社会派番組の一つの原型となった。

[田村穣生]

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