西伊豆(町)(読み)にしいず

日本大百科全書(ニッポニカ) 「西伊豆(町)」の意味・わかりやすい解説

西伊豆(町)
にしいず

静岡県東部、賀茂郡(かもぐん)にある町。伊豆半島の西海岸のほぼ中央に位置する。1956年(昭和31)田子(たご)、仁科(にしな)の2村が合併して町制改称。2005年(平成17)賀茂村を合併。国道136号が海岸沿いに通じる。町の大部分は急峻(きゅうしゅん)な山地で、国道と仁科川沿いにわずかに耕地と集落が存在する。冬の西風は厳しいが温暖で、平地と段々畑にキンギョソウマーガレットなどの花卉(かき)栽培が盛ん。田子港を基地としてカツオ一本釣り、マグロ延縄(はえなわ)漁を行う。かつお節は江戸時代以来の特産。仁科港はテングサ、貝類の沿岸漁業を行う。国指定天然記念物天窓洞のある堂ヶ島(どうがしま)、景勝地黄金崎(こがねざき)や海水浴場、温泉に恵まれ、旅館、民宿が多い。洞窟(どうくつ)巡りの遊覧船やガラスのテーマパーク「黄金崎クリスタルパーク」がある。海岸部一帯は国の名勝「伊豆西南海岸」に指定される。面積105.54平方キロメートル、人口7090(2020)。

[川崎文昭]

『『西伊豆町誌』全4巻(1994~2000・西伊豆町)』


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