観音峠(読み)かんのんとうげ

日本歴史地名大系 「観音峠」の解説

観音峠
かんのんとうげ

園部そのべ町の上木崎かみきざきから山中に入り新水戸しんみとに下る峠。京街道(山陰道)が通り、近世までは三戸野みとの峠、また水戸野峠といった。船井郡分水嶺で、峠の東と南の水は太平洋へ、峠の北と西の水は日本海に流れる。貝原益軒は「西北紀行」に次のように記す。

<資料は省略されています>

寛政十一年丹波国大絵図は「水戸ノ峠」と記し、同所に「生ヌキ観音」と記す。昔、峠を通る旅人が使い古したわらじを道に捨てたところ、ある石に当たって急に腹痛が起こった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「観音峠」の意味・わかりやすい解説

観音峠
かんのんとうげ

京都府中部,南丹市京丹波町の境にある峠。水戸野峠,水戸ノ峠,木崎峠ともいう。標高 270m。日本海へ注ぐ由良川水系と大阪湾へ注ぐ淀川水系の分水界をなす。かつては山陰道 (国道9号線) が峠を越えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「観音峠」の意味・わかりやすい解説

観音峠
かんのんとうげ

京都府南西部、南丹(なんたん)市と船井(ふない)郡京丹波(きょうたんば)町との境にある峠。標高約300メートル。丹波高地の太平洋斜面と日本海斜面の分水嶺(れい)をなし、峠の南は大堰(おおい)川の支流園部川、北は由良(ゆら)川の支流の高屋川の流域にあたる。古くから山陰街道(京街道)が通じ、現在は国道9号がトンネルによって通過する。峠の頂上近くの道路両側には多くのサクラが植えられ、サクラの名所として知られる。

織田武雄

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