出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
古代、争訟の糾問・罪状審査にあたった下級官人。690年(持統天皇4)刑部省(ぎょうぶしょう)に100人配置。養老令の職員令(しきいんりょう)では刑部省に大・中・少の解部60人配属、808年(大同3)に廃止された。治部省(じぶしょう)には大・少合わせて10人配属、譜第(ふだい)の争訟の審査を担当したが、799年(延暦18)に大・少4人の定員が削減された。明治政府刑部省にも大・中・少の解部があった。中国や朝鮮3国の制度にも起源を見いだせないし、『筑後国風土記』逸文には筑紫君磐井(つくしのきみいわい)の墳墓の石人(せきじん)の一つを解部としていることからも日本独特のものと考えられる。
[門脇禎二]