医師と協力して言語障害の治療(言語治療)にあたる者をいう。言語治療はリハビリテーション医療のなかで大きな位置を占める。言語は人間のコミュニケーションの基本的な手段であると同時に,認知,記憶,思考などの働きと密接なかかわり合いをもっている。したがって言語機能に障害を生じると,単なる身体的欠陥にとどまらず,精神および人格の成長や発達をも阻害してしまう。従来,言語障害の種類として,言語発達遅滞,失語症,構音障害,麻痺性構音障害,音声障害,聴覚障害,吃音などが臨床治療の対象とされているが,こうした障害の評価,診断,治療の実際については専門的知識や経験を必要とする。言語治療の専門家,すなわち言語治療士の誕生は,アメリカの歴史が古く,ここでは言語病理学や言語障害治療学を修める課程が確立している。日本における言語治療士の養成は,1971年度から認定コースとして,厚生省では4年制大学卒業者約20人に対し1年間の課程を実施しているが,その職制を規定し,身分を保証する制度はまだ成立していない。
執筆者:岩倉 博光
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新