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言語治療士 げんごちりょうしspeech therapist; ST

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

言語治療士
げんごちりょうし
speech therapist; ST

脳血管障害などで言語障害を生じた患者に対し,発語,会話などの訓練を行い,その障害の改善と機能回復をはかり,社会復帰を助ける専門技術者。言語障害の種類はさまざまで,話し言葉の音の障害である構音障害 speech disordersと,失語症などのように,意味内容を伝える機能の障害の起きる伝達障害 language disordersを区別して扱う考え方もある。臨床医学では,失語症,麻痺性構音障害などはリハビリテーション医学で,口蓋裂 (→唇顎口蓋裂 ) などで起きる言語障害は耳鼻咽喉科で,また吃音,脳性麻痺などによる言語発達遅延などは,小児科や医学以外の教育などの場で治療や訓練が行われ,統合された体系ができていない。日本では言語治療士はまだ公認された資格ではない。

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世界大百科事典 第2版の解説

げんごちりょうし【言語治療士 speech therapist】

医師と協力して言語障害の治療(言語治療)にあたる者をいう。言語治療はリハビリテーション医療のなかで大きな位置を占める。言語は人間のコミュニケーションの基本的な手段であると同時に,認知,記憶,思考などの働きと密接なかかわり合いをもっている。したがって言語機能に障害を生じると,単なる身体的欠陥にとどまらず,精神および人格の成長や発達をも阻害してしまう。従来,言語障害の種類として,言語発達遅滞,失語症,構音障害,麻痺性構音障害,音声障害聴覚障害,吃音などが臨床治療の対象とされているが,こうした障害の評価,診断,治療の実際については専門的知識や経験を必要とする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

言語治療士
げんごちりょうし
speech therapist

言語療法士ともいい、STと略称される。言語障害の治癒または軽減を目的として原因的あるいは対症的療法を行う人をいう。医学的に言語障害を治療しても、なおなんらかの言語障害が残存する場合が多い。このようなとき、教育、学習あるいは訓練などによって治癒または軽減できることがある。この分野を受け持つのが言語治療士で、欧米では大学の言語病理学を専攻した人がこの仕事に従事しており、相当の効果をあげている。日本ではまだ制度化されておらず、独自の認定コースを設けて養成しているところもある。[河村正三]

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