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豚コレラ ぶたコレラswine fever; hog cholera

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

豚コレラ
ぶたコレラ
swine fever; hog cholera

豚に起る熱性伝染病家畜法定伝染病。豚の病気で最も恐ろしいものである。急性の経過をとるものが多く,約 40℃の高熱を出して食欲がなくなり,起立不能となる。一般に初め便秘となり,のち悪臭のある下痢をする。耳根部や下腹部などに発疹紫斑が生じ,ほとんどが発病後1週間ぐらいで死亡する。夏から秋にかけて多く流行し,特に一度も発生したことのない地域では被害が甚大となるので,予防注射豚舎消毒などの予防処置が必要である。

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百科事典マイペディアの解説

豚コレラ【とんコレラ】

ブタコレラとも。ブタの家畜法定伝染病。病原菌はウイルスで経口感染する。41〜42℃の高熱が続き,食欲がなく,便秘に次いで下痢を起こす。脳が冒されて,けいれんや麻痺(まひ)することが多く,末期には体表の一部に紫斑が現れる。
→関連項目ウイルス病

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世界大百科事典 第2版の解説

とんコレラ【豚コレラ hog cholera】

ブタコレラともいう。豚コレラウイルスの感染によるブタの急性熱性敗血症性の伝染病。症状は激しく,死亡率が高い。ブタのほかイノシシも感染し,ほとんど同じ症状を呈する。潜伏期は一般に5~7日で食欲減退,高熱,結膜炎,便秘,ついで下痢となり,歩様はふらつき起立できなくなる。後軀(こうく)は麻痺,四肢のけいれんや遊泳運動などの神経症状を呈する。体表には限局性ないし瀰漫(びまん)性の赤紫斑が生ずる。妊娠ブタは流産する。

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大辞林 第三版の解説

とんコレラ【豚コレラ】

ブタの感染症の一。豚コレラウイルスによって起き、死亡率が高く、伝染力が強い。家畜伝染病の一。豚ペスト。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

豚コレラ
とんこれら

豚コレラウイルスの感染によっておこるブタの急性熱性伝染病。伝染力も致命率もきわめて高く、家畜法定伝染病に指定されている。
 この病原に感染すると、ブタあるいはイノシシは年齢、性、季節を問わず容易に発病する。感染は一般には接触感染で、消化器または呼吸器からの経路で侵入する。5~7日の潜伏期を経て、40~41.5℃の高熱を発し、元気消失、沈うつ、結膜炎、便秘、ついで下痢となり、歩様はふらつき、起立不能となって、後躯麻痺(こうくまひ)または四肢のけいれんをおこし、体表の各部に特徴的な出血斑(はん)を生じ、あるときは細菌性の肺炎などを併発し、急性死する。
 日本では、強毒株からの継代により作出された生ワクチンによって予防接種が施され、免疫効果のある予防法が行われていた。しかし、1992年(平成4)以来、国内での発生がないことから、1996年度より豚コレラ撲滅対策事業を進めている。これは3段階による防疫措置で、まず豚コレラワクチン接種の徹底を図り(第1段階)、本病の清浄化を確認した後、都道府県ごとにワクチン接種中止地域を検討、実施し(第2段階)、全国的にワクチン接種の中止(第3段階)を行うものである。その結果、日本は2007年4月から国際獣疫事務局(OIE)の規定に基づき、ワクチン接種をしない「豚コレラ清浄国」と認められている。治療としては有効な薬物はなく、家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号)および特定家畜伝染病防疫指針に基づき、発生があれば殺処分による防疫措置がとられている。[本好茂一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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