貴公(読み)キコウ

デジタル大辞泉 「貴公」の意味・読み・例文・類語

き‐こう【貴公】

[代]二人称人代名詞男性が、対等または目下の男性に対して用いる。江戸前期には、武士目上男子に対して敬意をもって用いたが、しだいに尊敬度が落ち、江戸末期には、現在の用いられ方になった。
[類語]けい貴殿尊台貴台尊堂尊公学兄大兄貴兄賢兄貴下貴君貴所足下御身貴女

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精選版 日本国語大辞典 「貴公」の意味・読み・例文・類語

き‐こう【貴公】

  1. 〘 代名詞詞 〙 対称本来武家が目上の男を尊敬して呼ぶ語であったが、のちには、同輩かまたは同輩以下に対して一般にも用いられた。男性が男性に対して用いる語。貴殿。貴閣。〔いろは字(1559)〕
    1. [初出の実例]「貴公にわ、いつかたへお越なさる」(出典:洒落本・辰巳之園(1770))

貴公の語誌

敬意の度合としては「貴様」と同程度であり、その度合の低下した時期は「貴様」より少し遅れる。なお、書簡文においては「貴公様」が用いられていた。

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普及版 字通 「貴公」の読み・字形・画数・意味

【貴公】きこう

高い身分の人。南朝宋・謝霊運〔魏の太子中集に擬する詩八首、王粲の序〕家は本(もと)秦川の貴子孫なり。亂にひて寓し、自ら多し。

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