デジタル大辞泉
「貴様」の意味・読み・例文・類語
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き‐さま【貴様】
〘代名〙
対称。もと尊称の
代名詞。のち、口頭語として一般化し、江戸時代後期以降は、同等またはそれ以下の者に対して用いる。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
※平庵宛芭蕉
書簡‐元祿元年(1688)二月一一日「先以先夜民部殿へ被
二召寄
一候而御厚志之
御馳走、貴様御内通よろしき故と」
※
滑稽本・
浮世風呂(1809‐13)三「貴
(キ)さまはあまり無
(ぶしつけ)な人だと」
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉八「貴様等はぬすっとうか」
[語誌](1)中世末から近世初期頃にかけて
武家の書簡などで
敬意をもって用いられた。
(2)天保期(
一八三〇‐四四)には、もっぱら目下の者に対して用いられるようになり、ののしりことばへと下落した。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報