( 1 )室町期における「おぬし」の待遇価値は、「そなた」に相当し、能・狂言では、やわらかい上品な語として、対等もしくは対等に近い下位の者に対して用いられている。しかし、「ロドリゲス日本大文典」では、身分の低い者や召使等と話すのに用いる卑態とされ、比較的早く待遇価値を下げたものと思われる。
( 2 )江戸後期になるとさらに待遇価値を下げ、「てめえ」と同様、かなり低い者に対しても用いられるようになる。
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...