日本大百科全書(ニッポニカ) 「赤泊」の意味・わかりやすい解説
赤泊
あかどまり
新潟県佐渡郡(さどぐん)にあった旧村名(赤泊村(むら))。現在は佐渡市の東南部を占める一地区。1894年(明治27)、佐渡島(さどがしま)のこの地域一帯の13村が真浦、赤泊、徳和、三川、川茂村に編成され、さらに1901年、この5村が合併して赤泊村となった。2004年(平成16)、両津(りょうつ)市および佐渡郡の相川(あいかわ)町、佐和田(さわた)町、金井(かない)町、新穂(にいぼ)村、真野(まの)町、畑野(はたの)町、小木(おぎ)町、羽茂(はもち)町と合併して佐渡市となる。旧赤泊村は小佐渡山地の南部、前浜(まえはま)海岸にある港町。赤泊港には佐渡汽船で対岸寺泊(てらどまり)港から1時間あまりで達する。流人の島佐渡の古い玄関口で、日蓮(にちれん)をはじめ有名な流人の遺跡が多い。豊かな海と山の自然美に恵まれて、1973年(昭和48)この地域は赤泊自然休養村に指定された。付近は前浜海岸の名物竹細工の主産地で、おけさ柿(がき)が名物。観光に力を注ぎ、夏は海水浴場としてにぎわう。
[山崎久雄]
『『赤泊村史』上下(1982、1989・赤泊村)』