車糖(読み)クルマトウ(英語表記)soft sugar

デジタル大辞泉 「車糖」の意味・読み・例文・類語

くるま‐とう〔‐タウ〕【車糖】

精製糖の中で、ざらめ糖グラニュー糖より結晶の小さい砂糖上白糖・中白糖三盆さんぼんのこと。

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精選版 日本国語大辞典 「車糖」の意味・読み・例文・類語

くるま‐とう ‥タウ【車糖】

〘名〙 精製糖の一つ。ざらめ糖に比べて結晶の小さな砂糖の総称で、家庭用や製餡、キャラメルなどに広く使われている。
東京日日新聞‐明治二五年(1892)一月一六日「横浜に於ける車糖の好況

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「車糖」の意味・わかりやすい解説

車糖
くるまとう

精製糖の一種で、上白糖、中白糖、三温糖がこのなかに入る。結晶が細かく感触がソフトなのでソフトシュガーともいう。固結しやすいので、防止のため、砂糖からつくった転化糖が2~3%加えられ、そのため、グラニュー糖より甘味度が強い。上白糖は、日常料理用として日本でよく使用されている。

河野友美大滝 緑]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「車糖」の意味・わかりやすい解説

車糖
くるまとう
soft sugar

精製糖の1種。日本でつくられている精製糖は,(1) 精製粗目 (ざらめ) ,(2) グラニュー糖,(3) 精製中粗,(4) 上白,(5) 中白,(6) 精製三温の6種類に分けられるが,結晶粒径の大きい粗目に対して,粒径が非常に微細である (4) ~ (6) を車糖という。結晶粒が小さいため固結を起しやすく,これを防ぐために2~3%の転化糖液 (ビスコ) を分蜜機で添加してある。糖度は 94~96%。家庭用として広く使用され,あん,キャラメルなどの製菓用としても多量に消費されている。

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栄養・生化学辞典 「車糖」の解説

車糖

 上白糖,中白糖など砂糖の細かい結晶の製品

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世界大百科事典(旧版)内の車糖の言及

【砂糖】より

…近代工場で製造されるものは,遠心分離機を用いて,結晶と蜜(みつ)を分離するので分蜜糖と呼ばれ,黒砂糖の場合には,糖蜜分をもそのまま煮詰めて固めるために含蜜糖と呼ばれる。図に示すように,耕地白糖,精製糖のなかにも,それぞれ車糖(くるまとう),白ざら(双)糖などがある。
[製品の種類]
 砂糖製品は,結晶の大きさ,ショ糖含量,加工形態などによってひじょうに多くの種類がある。…

※「車糖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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