逆巻く(読み)サカマク

デジタル大辞泉 「逆巻く」の意味・読み・例文・類語

さか‐ま・く【逆巻く】

[動カ五(四)]川や潮の流れに逆らうように波が巻き上がる。激しく波立つ。「―・く怒濤どとう
[類語]流れる流動する貫流する流通する流出するける通う・流れ下る・押し流す渦巻く淀む水流清流濁流急流激流奔流懸河緩流放流放水合流蛇行

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精選版 日本国語大辞典 「逆巻く」の意味・読み・例文・類語

さか‐ま・く【逆巻】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. 流れにさからうようにして波がわきかえる。波が水底からわきあがるようにはげしく巻きかえる。
    1. [初出の実例]「宇治川の水泡(みなあわ)逆纏(さかまき)行く水のことかへらずそ思ひそめたる」(出典万葉集(8C後)一一・二四三〇)
    2. 「木津河の逆巻(サカマク)水に追ひ浸され」(出典:太平記(14C後)三)
  3. 煙、火などがはげしく巻き上がる。
    1. [初出の実例]「さかまく火の嵐の中へ」(出典:奉教人の死(1918)〈芥川龍之介〉一)
    2. 「今日のやうな砂塵の逆巻く日でも」(出典:続女ひと(1956)〈室生犀星〉紫の雲)

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