流れる(読み)ナガレル

  • なが・れる
  • 書名

デジタル大辞泉の解説

幸田文の小説。昭和30年(1955)発表。花柳界で生きる女性たちの姿を描く。
を原作とする映画。成瀬巳喜男監督、昭和31年(1956)公開。出演、田中絹代山田五十鈴高峰秀子ほか。第11回毎日映画コンクール美術賞受賞。
[動ラ下一][文]なが・る[ラ下二]

㋐液体がある方向へ道筋をなすように移動する。「川が―・れる」「潮が―・れる」
㋑水滴などが筋となって伝わり落ちる。「汗が―・れる」「涙が―・れる」
㋒液体の移動とともに動く。川の水などに運ばれて動く。「洪水で橋が―・れる」「氷山が―・れる」
川の水などが移動するように、連続してものが動く。
㋐空中を移動する。「霧が―・れる」「星が―・れる」
㋑経路を伝って移動する。「電流が―・れる」「渋滞で車が―・れない」
㋒伝わり広がる。「世間にうわさが―・れる」「怪情報が―・れる」
時間が経過する。「歳月が―・れる」
人が定まりなく移動する。「職を求めて土地から土地へ―・れる」

㋐本来の経路などから外れて動く。思いがけない方向へ行く。「他店へ客が―・れる」「砲弾が―・れる」
㋑押さえがきかないで思わず動いてしまう。「腰が―・れる」「筆が―・れる」
㋒人の態度などが、望ましくない方へ傾く。「怠惰に―・れる」「奢侈(しゃし)に―・れる」

㋐予定されていた行事などが中止になる。物事が実現しないまま終わる。「会議が―・れる」「企画が―・れる」
㋑流産する。「おなかの子が―・れる」
一定の期限が過ぎて、質物の所有権がなくなる。「質草が―・れる」
テレビの映像が乱れる。「画面が上下に―・れる」
[補説]作品名別項。→流れる

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デジタル大辞泉プラスの解説

1956年公開の日本映画。監督:成瀬巳喜男、原作:幸田文、脚色田中澄江井手俊郎、美術:中古智。出演:田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、中北千枝子、松山なつ子、杉村春子、岡田茉莉子ほか。第11回毎日映画コンクール美術賞、女優主演賞(山田五十鈴)ほか受賞。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

日本映画。1956年(昭和31)東宝作品。成瀬巳喜男(なるせみきお)監督。原作幸田文(こうだあや)、製作藤本真澄(ふじもとさねずみ)(1910―1979)、脚色田中澄江(たなかすみえ)、井出俊郎(いでとしろう)(1910―1988)、撮影玉井正夫(たまいまさお)(1908―1997)、美術中古智(ちゅうこさとる)(1912―1994)、音楽斎藤一郎(さいとういちろう)(1909―1979)の成瀬組で、豪華な女優陣を盛り立てた。柳橋の芸者置屋「つたの家」を舞台に、派遣されて来たお春とよばれる女中梨花(田中絹代(たなかきぬよ))を狂言回しに、女将のつた奴(山田五十鈴(やまだいすず))、年増芸者の染香(杉村春子(すぎむらはるこ))、OL出身の若い芸者なな子(岡田茉莉子(おかだまりこ)、1933― )、つた奴の妹米子(中北千枝子(なかきたちえこ)、1926―2005)、つた奴の姉おとよ(賀原夏子(かはらなつこ)、1921―1991)、水野の女将お浜(栗島すみ子)が相互に絡み合い、隅田川の橋向こうの鋸山(のこぎりやま)から来た石工(宮口精二(みやぐちせいじ)、1913―1985)の恐喝騒動を佐伯(お浜の甥)の機転で丸く治める。お浜はいずれ「つたの家」を小料理屋にして、一同には出て行ってもらう算段を陰でしているのだが、つた奴と染香は三味線の稽古(けいこ)に励むのだった。栗島は、『泣虫小僧』(1938)以来、18年ぶりの映画出演。「つたの家」の内部や通りのオープンセットは、中古智の緻密(ちみつ)な設計による。

[坂尻昌平]

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