コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

運動失調症 うんどうしっちょうしょう ataxia

翻訳|ataxia

2件 の用語解説(運動失調症の意味・用語解説を検索)

世界大百科事典 第2版の解説

うんどうしっちょうしょう【運動失調症 ataxia】

運動麻痺がないにもかかわらず,随意運動がうまく行われない状態に対して用いられたことばであるが,その概念をはっきりと定着させたのはデュシェンヌ・ド・ブーローニュGuillaume B.A.Duchenne de Boulogne(1806‐75)である。彼は1858年に脊髄癆(せきずいろう)の運動障害について述べ,それが運動麻痺によるものではなく,運動を遂行するにあたって,作動すべきいくつかの筋肉の協調がうまくいかないために生ずることを明らかにした。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

運動失調症
うんどうしっちょうしょう

筋力低下はないのに、多くの筋肉が互いに力をあわせて働くことができなくなり(協調運動不能)、そのために姿勢や体の平衡を維持したり動作を円滑に行うことができない状態をいう。多種多様の症状が現れる。起立したときの安定が悪く、足を開いて立ち、片足立ちができなくなる(平衡障害)。さらに座位でも躯幹(くかん)が動揺して安定しない(体幹失調)。歩くとよろけるため歩行が不自由になる(失調性歩行)。物を取ろうとしても、目測を誤ったり(測定障害)、手が震えたり(企図振戦)してうまくつかめなくなる。衣服の着脱や字を書くことなどがうまくできない。ことばはしゃべりにくくなり、ゆっくりしゃべったり、爆発的に急にことばが出たり(爆発性言語)するほか、一語一語のくぎりが悪く(不明瞭(ふめいりょう)言語)、断続的になり(断綴(だんてつ)言語)、他人からことばが聴き取りにくいといわれることなどで気づく。脊髄(せきずい)(後索)、小脳、内耳(迷路・前庭系)、大脳(とくに前頭葉)の障害によっておこり、それぞれ脊髄性、小脳性、迷路性、大脳性運動失調とよばれる。
 運動失調が主要な症状となる病気には、脊髄小脳変性症、脊髄癆(ろう)、アルコール中毒、鎮静剤および抗てんかん薬中毒、糖尿病性神経炎、多発性硬化症、メニエール症候群、小脳や前頭葉の腫瘍(しゅよう)、小脳出血や脳幹部梗塞(こうそく)などの脳血管障害などがある。
 なお、急性小脳性運動失調症は、小児に急に躯幹や四肢の運動失調が現れる病気で、原因は不明。一般に、予後は良好で6か月以内に完全に回復する。[海老原進一郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

運動失調症の関連キーワード運動野失行運動麻痺随意運動にも拘らず箸にも棒にもかからない相も変らず拘らず其れにも拘わらず精神的過食症

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone