遠藤実(読み)エンドウミノル

デジタル大辞泉 「遠藤実」の意味・読み・例文・類語

えんどう‐みのる〔ヱンドウ‐〕【遠藤実】

[1932~2008]作曲家。東京の生まれ。演歌師をしながら独学で作曲を学ぶ。創作活動のほか、レコード会社の創業など音楽文化の振興と普及活動に取り組んだ。日本音楽著作権協会会長没後国民栄誉賞受賞。代表作高校三年生」「せんせい」「北国の春」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遠藤実」の意味・わかりやすい解説

遠藤実
えんどうみのる

[生]1932.7.6. 東京,吾嬬
[没]2008.12.6. 東京,中央
作曲家。小学校5年の頃から母の故郷である新潟県西川村で育つ。貧しい家の 5人兄弟の 2番目で,小学校高等科を卒業したのち農家の手伝いをして働く。1949年に上京し,流しの演歌師をしながら独学で作曲を学んだ。1957年に藤島桓夫がうたった『お月さん今晩は』でデビュー。その後『からたち日記』(島倉千代子),『高校三年生』(舟木一夫),『こまっちゃうナ』(山本リンダ),『北国の春』(千昌夫),『せんせい』(森昌子)などヒット曲を連発し,大衆の心をつかみ,日本有数のメロディメーカーとなった。『北国の春』は中国や東南アジアでも広く愛唱され,この広まりをうけて中国,ベトナムなどを訪問し,音楽交流にも尽力した。1995~2001年日本音楽著作権協会会長,2005~08年日本作曲家協会会長を務めた。2003年に大衆音楽で初めて文化功労者に選ばれ,没後に国民栄誉賞旭日重光章を受けた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「遠藤実」の解説

遠藤実 えんどう-みのる

1932-2008 昭和後期-平成時代の作曲家。
昭和7年7月6日生まれ。昭和24年疎開先の新潟から上京,流しの演歌師をしながら作曲。32年「お月さん今晩は」のヒットでみとめられる。「高校三年生」「星影ワルツ」「北国の春」「夢追い酒」など数々のヒット曲を生む。43年ミノルフォン社長。平成7年日本音楽著作権協会(JASRAC)会長。15年文化功労者。平成20年12月6日死去。76歳。没後国民栄誉賞。東京出身。

遠藤実 えんどう-まこと

1933- 昭和後期-平成時代の薬理学者,生物物理学者。
昭和8年1月3日生まれ。メイヨー医科大客員研究員などをへて,昭和49年東北大教授。57年東大教授。平成6年埼玉医大教授,9年同大副学長。15年「筋細胞におけるカルシウム・イオン動員機構に関する研究」で学士院賞。兵庫県出身。東大卒。

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百科事典マイペディア 「遠藤実」の意味・わかりやすい解説

遠藤実【えんどうみのる】

戦後歌謡界で数々のヒット作を出した作曲家。東京都墨田区向島に生まれる。演歌を得意とし作曲数は5000を上回る。代表作に《からたち日記》(島倉千代子),《高校三年生》(舟木一夫),《星影のワルツ》(千昌夫),《北国の春》(同)などがある。2003年歌謡界からはじめて文化功労者に選ばれた。
→関連項目国民栄誉賞

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