コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

遺伝的荷重 いでんてきかじゅう genetic load

2件 の用語解説(遺伝的荷重の意味・用語解説を検索)

世界大百科事典 第2版の解説

いでんてきかじゅう【遺伝的荷重 genetic load】

致死遺伝子や不妊遺伝子のような有害な遺伝子の存在は生物集団にとっては負荷となる。致死や不妊でなくとも淘汰に有利でない遺伝子や遺伝子型の存在も,淘汰に最も有利な遺伝子型だけが存在するという最適な状態と比べるとやはり負荷であり,この集団が保有している負荷の量(適応度の減少量)を遺伝的荷重という。 集団中にこのような負荷となる遺伝子や遺伝子型が存在するのはそれなりの理由がある。第1に毎代突然変異が生じるため一定量の有害遺伝子が存在することである。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

遺伝的荷重
いでんてきかじゅう

生物集団のなかで、遺伝子型のレベルでその集団に働く適応度の低下の程度をいう。集団のなかの最適な遺伝子型の適応度に対して、集団の平均適応度が低下している割合で表される。原因によって種々の荷重に分けられるが、おもなものに次のような荷重がある。
(1)突然変異による荷重 有害な遺伝子が、繰り返しおこる突然変異によって集団のなかに保たれ、集団の平均適応度を低下させる。この大きさは突然変異率によって決まり、遺伝子の有害作用の程度には関係しないことが理論的に知られている。
(2)置換による荷重 環境の変化により、それまで適応的に不利であった遺伝子が有利になり、それがしだいに集団のなかに増えて完全に置き換わってしまうまでの間、それ以外の不利な遺伝子が存在するために生ずる荷重である。
(3)分離による荷重 ヘテロ接合体(異型接合体)が、いずれのホモ接合体(同型接合体)より適応度が高い超優性現象を示すとき、それからの分離によって不利なホモ接合体が生ずるため集団平均適応度の低下がおこることによる荷重である。[井山審也]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

遺伝的荷重の関連キーワード構造遺伝子致死遺伝子調節遺伝子遺伝子座遺伝子記号モザイク遺伝子ラス遺伝子優性遺伝子cdc遺伝子重複(遺伝子の)

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone