酸性泉(読み)サンセイセン

デジタル大辞泉 「酸性泉」の意味・読み・例文・類語

さんせい‐せん【酸性泉】

泉質の一。硫酸塩酸など遊離の酸を多量に含み、酸性を呈する鉱泉。殺菌力が高く皮膚疾患などに効く。草津温泉那須温泉など。

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精選版 日本国語大辞典 「酸性泉」の意味・読み・例文・類語

さんせい‐せん【酸性泉】

  1. 〘 名詞 〙 遊離した塩酸、硫酸などの酸を多量に含み、酸性を呈する温泉雲仙登別温泉など。
    1. [初出の実例]「無色透明の酸性泉(サンセイセン)にして、硫化水素臭を有し」(出典風俗画報‐二五五号(1902)地理門)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「酸性泉」の意味・わかりやすい解説

酸性泉
さんせいせん

温泉水が酸性を示す温泉。常温では中性の水の水素イオン濃度を示す指数pH)は7で、化学的にはpH7より小さい水溶液は酸性であるが、温泉ではpH3以下を酸性泉、3~6を弱酸性泉と分類する。酸性泉は火山地域に多く、火山噴気の二酸化硫黄(いおう)などの酸化によって酸性になることが多い。秋田県玉川温泉群馬県草津温泉などは強酸性の温泉として有名である。火山性の酸性泉では硫黄などの温泉沈殿物生成がみられる。

[綿抜邦彦]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「酸性泉」の意味・わかりやすい解説

酸性泉
さんせいせん
acid spring

遊離した塩類 (硫酸,塩酸,ケイ酸,ホウ酸など) を多量に含み強酸性を呈する鉱泉。火山地域に湧出する温泉に多い。草津 (群馬県) ,雲仙 (長崎県) ,那須 (栃木県) ,渋 (長野県) ,小湧谷 (神奈川県) など。

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世界大百科事典(旧版)内の酸性泉の言及

【温泉】より

温泉療法
[液性]
 鉱泉分析法指針では温泉の液性を,湧出時のpHによって表3のように分類している。 酸性泉は物質を溶かす力が強く,したがって成分的に温泉法に該当する泉質を生じやすい。アルカリ性泉は反対に物質が沈殿しやすいため,溶存物質量だけでは温泉法に該当しない例が少なくない。…

※「酸性泉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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