重ねる(読み)カサネル

デジタル大辞泉 「重ねる」の意味・読み・例文・類語

かさ・ねる【重ねる】

[動ナ下一][文]かさ・ぬ[ナ下二]
物の上に、さらにそれと同類の物を載せる。「書類を―・ねる」「着物を―・ねて着る」
ある物事に、さらにそれと同類の物事を加える。また、同じことを何度も繰り返す。「悪事を―・ねる」「努力を―・ねる」「年月を―・ねる」
[用法]
[類語]盛る積む積み重ねる積み上げる折り重なる積もる重なる降り積もる山積み山積さんせき堆積累積

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「重ねる」の意味・読み・例文・類語

かさ・ねる【重】

  1. 〘 他動詞 ナ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]かさ・ぬ 〘 他動詞 ナ行下二段活用 〙
  2. ある物の上に、他の物を添え加える。
    1. [初出の実例]「然も国の危殆(あやう)きこと、卵(かひこ)を累(カサ)ぬるに過ぎたり」(出典日本書紀(720)雄略八年二月(前田本訓))
  3. ある事の上に、さらに他の事を添え加える。また、同じ物事を繰り返す。歳月の繰り返しにもいう。
    1. [初出の実例]「天皇(すめろぎ)の 神のみことの 御代可佐禰(カサネ)」(出典:万葉集(8C後)一八・四〇九四)
    2. 「しづがふしどに夜をかさね」(出典:平家物語(13C前)八)
  4. 酒を何杯も繰り返し飲む。
    1. [初出の実例]「お前さんこそお気ばらしに、お重(カサネ)被成(なさゐ)まし」(出典:人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)四)
  5. 二つ以上の物事を、同じ時に行なうようにする。「試験期日を国立校と重ねる」

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