冶金(やきん)術の発明が歴史に画期的な変革をもたらし,自然銅の延性の発見により,金属を利用し始めた時代の意。メソポタミアでは,ハラフ期になって銅と鉛の鋳造法が知られており,また,ウバイド期には金の使用も行われていた。この時代は銅器時代であるが,ウル第1王朝には青銅品がつくられている。この頃の青銅は,錫(すず)を含んだ特殊な銅としてのみ知られ,合金ではなかった。やがてその合金術が発見され,オリエントからヨーロッパあるいはアジアに伝えられ,武器,戦車,船,家屋などを貴族階級の間に容易につくらせるに至った。加うるに,アルメニア方面でのミタンニ人による前15世紀における鉄の発見は,百般の器具に多大な変革をもたらし,新たな社会革命となったことはいうまでもない。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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