金環食(読み)キンカンショク

デジタル大辞泉 「金環食」の意味・読み・例文・類語

きんかん‐しょく〔キンクワン‐〕【金環食/金環×蝕】

日食で、太陽の光が月の回りに環のように見えるもの。月の本影地球まで届かないときに起こる。金環日食
[類語]日食月食皆既食皆既日食皆既月食部分食

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精選版 日本国語大辞典 「金環食」の意味・読み・例文・類語

きんかん‐しょくキンクヮン‥【金環食・金環蝕】

  1. 〘 名詞 〙 日食の一種。月が太陽を覆い、暗黒の月の周囲に、太陽がわずかにはみだして金色の輪のように見える日食。月の見掛け上の大きさが太陽の見掛け上の大きさより小さいときに起こる。金環日食。
    1. [初出の実例]「天保十年八月朔日〈略〉に至り、江戸に於て始て金環蝕を見たりと云ふ」(出典:郵便報知新聞‐明治一六年(1883)一〇月一三日)

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改訂新版 世界大百科事典 「金環食」の意味・わかりやすい解説

金環食 (きんかんしょく)
annular eclipse

日食現象の一つで,太陽本体(光球)の中央部の光を月が遮り,太陽の縁のみが金の環のように輝いて見える現象をいう。地球上の観測地点から月と太陽の中心が一直線上に並ぶとき,月の見かけの大きさが太陽よりも大きければ皆既日食,小さければ金環食となる。月の本影の長さの平均より,楕円軌道を描く月の軌道長軸のほうが長いので,皆既日食より金環食のほうが多く起こる。
日食
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百科事典マイペディア 「金環食」の意味・わかりやすい解説

金環食【きんかんしょく】

日食の一種。月が太陽をすっかり隠さず,黒い月の周囲に太陽の縁だけが金色の環のように見えるもの。日食のとき月が遠地点近くにあって,太陽による月の本影が地球までとどかないとき起こる。→皆既食
→関連項目

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金環食」の意味・わかりやすい解説

金環食
きんかんしょく
annular eclipse

日食の際,月の視直径が太陽より小さいため光球を隠しきれず,縁の部分が細い金の環になって残って見えるものをいう。地球から月までの距離が比較的遠くなったり,太陽の距離が比較的近くなったりして,本影地表まで届かない場合に見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「金環食」の意味・わかりやすい解説

金環食
きんかんしょく

日食

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知恵蔵 「金環食」の解説

金環食

金環日食」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の金環食の言及

【食】より

… 第1は,遮へい天体のために観測者の視線が遮られて対象天体(図の天体A)が見えなくなる現象で,月が太陽を隠す日食,月が星を隠す星食,内惑星の太陽面通過,連星系の起こす食変光などが例である。この場合,観測者の位置によって対象天体の見え方が異なるのが特徴で,観測者が半影内にあるとき部分食,本影内にあるとき皆既食,偽本影内にあるとき金環食となる。 第2は,光源天体(図の天体A)とこの光源天体の光を受けて輝く天体との間に遮へい天体が入り,そのために対象天体に光が届かなくなる現象で,月が地球の影に入る月食,衛星が主惑星の影に入る食や主惑星に影を落とす現象などが該当する。…

【日食】より

…また,太陽,月,地球が一直線に並んでも,月の見かけの大きさが太陽に比べて小さいと,月が太陽を隠しきれず,月のまわりから太陽本体(光球)がはみだす。この現象を金環食という。古い記録では中国の《書経》に前2128年の日食が記録され(近年,この日食は中国で不食だったとされる),バビロニアで出土した粘土板に前1063年の日食が刻まれている。…

※「金環食」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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