日本神話の霊鳥。神武(じんむ)天皇が大和(やまと)の実力者である長髄彦(ながすねひこ)と戦って勝てなかったとき、金色の鵄(とび)が天皇の弓弭(ゆはず)に止まって雷(いかずち)のように輝いたため、賊は眩惑(げんわく)されて戦意を失い、天皇は大和を平定しえたと語る。金鵄は皇室の守護霊であり、これが弓に憑依(ひょうい)して建国の業が果たされたのである。この種の神話はハンガリーの建国神話にもみられる。マジャール人のアルパートが軍を率いてハンガリー平原に入ろうとしたとき、猛吹雪(ふぶき)に悩まされたが、その際トゥルルという猛禽(もうきん)が出現し、ふたたび軍が元気を回復し、アルパートはハンガリー王国初代の王となったという。このように猛禽が王朝の起源と関連している神話は、中央アジアのウラル・アルタイ系の諸種族に少なくないといわれている。
[吉井 巖]
ノーベルがスウェーデンアカデミーに寄付した遺産を基金とする世界的な賞。1901年以降行われ、毎年、物理学・化学・生理学および医学・文学・平和・経済学の6部門において、顕著な功績のあった人に授与される。...